「きょうからアーティストでありデザイナー」東北芸術工科大学で卒業式 5年ぶり通常開催で
山形市の東北芸術工科大学で20日、卒業式が行われました。コロナ禍を経て、5年ぶりの通常開催。保護者に見守られながら534人の卒業生が学び舎を巣立ちました。
20日、芸工大で卒業を迎えたのは2学部10学科と大学院の合わせて534人です。
美術科日本画コースの卒業生「袴ではなくて和風の私服で来た。(今の気持ちは?)なんとか周りの方々に支えられて卒業することができた」
プロダクトデザイン学科の卒業生「アシンメトリーのチュールがすごく気に入っている。髪飾りがなかったのできのう作りました。買うのをきのうまで忘れてて。友人と通話しながら徹夜で課題をやったことが一番記憶に残っている」
中川悠アナウンサー「まもなく卒業式が始まります。5年ぶりの通常開催ということでことしは保護者席が設けられました」
式では、中山ダイスケ学長から各学科の代表に学位が授与されました。そして、目覚ましく変化し続けるテクノロジーに囲まれながら生きる学生たちにはなむけの言葉が贈られました。
東北芸術工科大学・中山ダイスケ学長「みなさんはきょうから人間として既にアーティストであり、デザイナーなのです。クリエイティブに満ちた、人間とテクノロジーが補い合う素敵な未来を作ることができるのはきょう卒業する皆さんです」
卒業生たちに進路や今後の目標を聞きました。
プロダクトデザイン学科の卒業生「製造業に勤めることになった。社会人としても、すぐ嫌になったからと投げ出したりしないで乗り越えることをモットーにして頑張る」
歴史遺産学科の卒業生「来賓の方から言われたように、強く優しくかっこよくスマートな大人になりたい」
一際目を引く”晴着”を着た学生はー。
グラフィックデザイン学科の卒業生「(服装のテーマは?)卒業制作の時にメイドカフェをテーマにしたインスタレーションで、メイド服に映像を投影した。その作品の服をそのまま着ました。(卒業後は)メイドが好きなので、自分でメイドカフェを作りたくて秋葉原に行ってメイドの修行をしたい」
また、取材中、こんな場面に立ち会いました。
花束を贈られた学生「『沖縄でもそのスマイル絶やさずがんばれよ』って書いてある」
男性「同じ沖縄県名護市出身、その繋がりで仲良くなった」
学生「(山形での大学生活は?)めちゃくちゃ楽しかった。沖縄とは文化も環境もすごく違った。毎日が新鮮で楽しい4年間だった」
卒業生たちの多くはコロナ禍となった2020年4月に入学したため、当時、会場に集まっての入学式は行われませんでした。あれから4年。卒業生たちは山形で培った経験を糧に、社会に羽ばたきます。