甚大な浸水被害が発生した戸沢村蔵岡地区 「集団移転」に向け希望する移転先など意向調査実施へ
7月の記録的大雨により甚大な浸水被害が発生し、住民の「集団移転」に向けた検討が進んでいる戸沢村蔵岡地区で希望する移転先など住民の記名による意向調査について加藤文明村長が年内に実施したい考えを29日、明らかにしました。
集落全体が浸水被害を受けた戸沢村蔵岡地区は、国が住民の集団移転に伴う費用の支援を行う「防災集団移転促進事業」の活用について、村・県・国による協議が進んでいます。
こうしたなか29日、新庄市で7月の豪雨により氾濫被害が発生した河川の治水対策を検討する会議が開かれました。
最上川の下流・中流、それに日向川水系と月光川水系の緊急治水対策プロジェクトの案が東北地方整備局と県でつくる事務局から示され、そのなかに蔵岡地区の集団移転事業が盛り込まれました。
加藤文明戸沢村長「初めて流域治水プロジェクトの中に戸沢村蔵岡の集団移転が明記されたことによって地域の方々の要望でもある集団移転が大きく動く第一歩になると大変うれしく思っている」
会議の後、加藤村長は取材に対し、集団移転について蔵岡地区69世帯の住民に対して、記名式の意向調査を12月中に実施したい考えを示しました。
加藤文明戸沢村長「年の暮れから正月にしっかりと家族で話し合っていただいて地域の方々に沿ってこれからの移転計画防災計画を立てていきたい」
意向調査は集団移転計画の内容に反映させるもので、村は移転先や新居の建築構造などの質問項目を考案中です。
12月の定例議会終了後、住民代表と協議し、調査方法や項目内容について確認したうえで、すべての住民に調査用紙を配布する予定です。
調査結果の公表時期や方法については、今後地区会や県・国などと協議するということです。