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今年の山形県産サクランボの収穫量8700トン 平成以降では2番目に少なく 「双子果」や高温障害で

2024年8月29日 18:24
今年の山形県産サクランボの収穫量8700トン 平成以降では2番目に少なく 「双子果」や高温障害で

30年ぶりの低水準です。ことしの山形県産サクランボの収穫量について、県は29日、8700トン程度になる見込みと明らかにしました。平成以降では1994年に次いで2番目に少なく、8000トン台まで落ち込むのは30年ぶりです。

これは県産サクランボのブランド力強化について話し合う会議で、県の担当者が明らかにしたものです。

県園芸大国推進課・近野広行課長「今年度の収穫量の見込みは前年対比で67パーセント、平年対比で65パーセントの8700トン程度と見込んでいる」

県産サクランボは今シーズン、去年夏の猛暑の影響で、実が2つくっついた「双子果」が多く発生しました。さらに、収穫時期の6月に暑さが続いた影響で、実が熟して柔らかくなる高温障害も発生しました。これらが影響し、今シーズンの県産サクランボの収穫量は、当初の予想の1万2100トンを大幅に下回り、8700トン程度となる見込みです。
これは、大規模な霜の被害に見舞われた1994年・平成6年の8570トンに次いで平成以降で2番目に少ない数字となります。また、JA全農山形の販売金額は品種別に佐藤錦が前年比60パーセント、紅秀峰が前年比51パーセントに留まる結果となりました。
会議に出席したJAの関係者や生産者の代表からは、県による支援を求める声が上がりました。

JA全農山形 鈴木雅昭園芸部長「早い時期での高温が今後もないのかどうかもしかしたら毎年あるのかもしれないと思うと正直恐ろしさを感じる。これまでとは次元の異なるような革新的な対策をとらないとサクランボ生産が持続可能にならないのではないか」

県農林水産部・星里香子部長「今回非常に高温に見舞われたということで高温対策は非常に重要だと思う。様々な形での取り組みを皆様と一緒に進めていきたい」

県は来年以降の収穫量確保のため、高温対策マニュアルの作成や新たな技術の開発などに取り組んでいく方針を示しています。

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