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浸水被害の酒田市のコメ貯蔵施設 被災から2か月余り 修理が終わった設備の一部が再稼働

2024年10月1日 18:14
浸水被害の酒田市のコメ貯蔵施設 被災から2か月余り 修理が終わった設備の一部が再稼働

7月の記録的大雨で浸水し使えなくなっていたJA庄内みどりのコメ貯蔵施設「松山カントリーエレベーター」が、被災から2か月あまりが過ぎた1日、再稼働しました。

酒田市松山地域の最上川沿いにあるJA庄内みどりの「松山カントリーエレベーター」は、7月の大雨で設備が水没し復旧作業が続いていました。1日は修理が終わった設備の半分が再稼働しました。午前9時半ごろから生産者が持ち込んだもみを施設の職員が計量して乾燥・貯蔵する工程が再び動き出しました。

JA庄内みどり田村久義組合長「やっとたどり着いたかなという思いでいっぱいです。ただ2系列の1つしか稼働していませんので調整(設備)の方も全然直っていないのでこれからがまた1つ前に進まなければならないと」

しかし、周辺の田んぼが内水氾濫によって泥水に浸かったため、もみの中に実が入らない生育障害の「不稔」が発生しています。

生産者富樫賢一さん「ちょうど花粉分化の時に水害にあったものだから不稔粒が発生した。それで収量が上がらなくなった。本当に泣きたくなる・・・」

この日受け入れたのは「つや姫」でおよそ100トン。作業は10月5日ごろまで続き、その後は「はえぬき」などを受け入れる予定です。

荒瀬川の氾濫で大量の土砂や倒木などが流れ込んだ酒田市上青沢の田んぼでは、コンバインが入れず、収穫を諦めかけていた「ひとめぼれ」の稲を、ボランティアたちが手刈りで収穫してます。大沢地区で地域おこし活動を行う阿部彩人さんらの呼びかけに29日は、県内外から8人が参加しました。

生産者・相蘇市雄さん「うちはまだ刈れる状況なのでまだいい方ですよね。2人3人ではとてもとても追いつかない状況なので非常に助かります」

収穫が平地よりもやや遅い大沢地区では、稲刈りが今、ピークを迎えようとしています。被害の中、少しでも多くの収穫が出来るよう、阿部さんらは引き続きボランティアへ参加を呼びかけています。

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