母親殺害 被告の57歳男が起訴内容認める「心神喪失だった」弁護側は無罪主張 山梨
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3年前、富士吉田市の住宅で母親を殺害した罪に問われている57歳の息子の裁判員裁判が26日開かれ、男は起訴内容を認めました。弁護側は犯行時、心神喪失状態だったとして無罪を主張しました。
殺人の罪に問われているのは富士吉田市旭の建具製造工、三浦省二被告(57)です。
起訴状などによりますと、三浦被告は2022年12月、富士吉田市内の実家で当時84歳だった母親の胸や首を刃渡り約20.5センチの包丁で複数回刺すなどして殺害したとされます。
26日のきょうの裁判員裁判で三浦被告は「間違いありません」と起訴内容を認めましたが、弁護側は犯行時、心神喪失状態にあったとして無罪を主張しました。
冒頭陳述で検察側は「犯行時、被告はアルコールにより認知機能が低下していたものの、心神耗弱状態に過ぎない」と主張。その上で「死にたいと思ったが自殺できず、母親を殺せば刑務所に行けたり保険金がもらえたりするかもしれない」と考えていたと指摘しました。
一方、弁護側は「被告は脳の病気で、犯行を思い留まることができなかった」などと述べました。
裁判は今後、責任能力の有無を争点に進められ、鑑定医の証人尋問や被告人質問などが行われます。