ひき逃げ死亡事件 男に懲役4年求刑 死亡男性の遺族は「最も重い刑罰望む」 山梨
去年12月、北杜市の国道で81歳の男性がひき逃げされ死亡した事件の裁判が20日開かれ、検察側は被告の男に懲役4年を求刑しました。
北杜市高根町清里の契約社員、長田正秀被告(60)は去年12月の早朝、市内の国道で軽乗用車を運転中に男性をはね、現場から逃走したひき逃げなどの罪に問われています。
はねられた神奈川県相模原市の輿水勲さん(81)は約9メートル下の路上に転落し、死亡しました。
20日の初公判で長田被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
検察側は長田被告が警察の調べに「シカだと思った」と供述し、出勤途中で遅刻できずに現場を立ち去った経緯を明らかにしました。
その上で、「被告は人とぶつかったことを認識できたはず」と指摘し、懲役4年を求刑しました。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。
また、裁判では輿水さんの遺族が「最も重い刑罰を望む」と意見陳述しました。輿水さんの妻は裁判後の取材に対し、「人の命よりも仕事の方が大事なのか」と憤りを口にしました。
判決は3月13日に言い渡されます。