1歳長女に傷害 父親に懲役1年6か月を求刑「妻にも繰り返し暴行」検察が指摘 山梨県
1歳の長女の両足をつかんで布団に叩きつけ、右足を骨折させるなどした男の初公判が10日、甲府地裁で開かれました。検察側は男が繰り返し妻に暴行を加えたり娘を押し入れに閉じ込めたりしていたと明らかにし、懲役1年6か月を求刑しました。
甲斐市中下条の丹沢涼被告(24)は5月21日、自宅で当時1歳の長女の両足をつかみ床に敷かれた布団の上に叩きつけるなどの暴行を加え、右足を骨折させた傷害の罪などに問われています。
冒頭陳述で検察側は、丹沢被告が妻に対して殴るけるの暴行を加えたり、長女に対して怒鳴ったり押し入れに閉じ込めたりするなどの行為を断続的に繰り返していたと指摘。さらに自身が車で児童2人にけがをさせた人身事故を起こした際、現場に妻を呼び出して身代わりをさせようとしたものの、警察官に見破られて失敗していたことを明らかにしました。
また、被告人質問で丹沢被告は長女を布団に叩きつけたことについて、「泣き止まないことにイラっとしてやってしまった」などと動機を述べました。
その上で検察側は「動機は身勝手かつ短絡的で、酌量の余地は一切ない。妻への断続的な暴行や長女を押し入れに閉じ込めるなどの不適切な養育から粗暴性が認められる」などと指摘し、丹沢被告に懲役1年6か月を求刑しました。
一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。判決は9月19日に言い渡されます。