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「活動継続の危機」コメ不足がフードバンクに影 寄付集まらず…届ける量を減らし対応 山梨県

2024年9月11日 19:39
「活動継続の危機」コメ不足がフードバンクに影 寄付集まらず…届ける量を減らし対応 山梨県

 物価高に加えてコメ不足が困窮世帯の支援活動に影を落としています。フードバンク山梨では寄付の減少で十分な量のコメを確保できず、困窮世帯に届けるコメの量を減らすなど苦しい対応を迫られています。

 NPO法人のフードバンク山梨によりますと、コロナ禍明けに支援対象の困窮世帯が一気に増えた一方、物価高にコメ不足が重なって十分な量の寄付が確保できず、活動継続の危機に直面しているということです。

フードバンク山梨 小倉啓太さん
「通常ですと赤い棚の中、それから通り全てに積みあがった状態でコメの在庫がある状態。実際ですと、どちらもコメでいっぱいになっているんですけど、現在は別の食品を管理している状況になってしまっている」

 フードバンク山梨では、これまで倉庫に常時30~40トンのコメの在庫がありましたが、現在は9トンにまで減少しています。これは世帯数にすると、約3000世帯に支援するコメが足りない状況だといいます。

 このため、フードバンク山梨は10日に関係者を集めた会議を開き、支援対象の世帯のうち、子どもが高校生になった困窮世帯に届けるコメを5キロから2キロに減らすことを決めました。食料を入れる箱の大きさも小さくします。

フードバンク山梨 米山けい子 理事長
「(コメは)食材の中で一番必要だという声がすごく多い。今まで通りの支援はしたかったが、やむなく2キロになってしまった」

 また、フードバンク山梨では少しでも多くの世帯に支援が届くよう、これまで子どもごと申請が重複してもよかった支援基準をより厳しく「1世帯1支援」に限定する考えです。フードバンク山梨は給食がなくなる冬休み向けに30tの米を確保したい考えですが見通しは立っておらず、支援を呼びかけています。

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