フードバンク「冷凍食品」の提供開始 輸入で生じる“食品ロス”確保 山梨県
生活困窮世帯へ食料支援などを行うNPO法人「フードバンク山梨」が新たに冷凍食品の提供を始めました。
物価高騰で食料品の寄付が減る中、食べられるのに廃棄される冷凍食品を大量に確保するルートを構築しました。
フードバンク山梨できょう、利用者に提供されたのは、からあげやアジフライ、カボチャの煮物といった冷凍食品です。
保存が利き、調理が簡単な上、肉や魚、野菜のおかずが提供できるため、栄養面でも優れています。
給食が無い夏休みを前に、利用者からは…
利用者は
「夏休みは昼のご飯を用意しないといけなくて大変ですね。使いたい時に使える調理しやすい冷凍食品があるということで、子どもたちも安心して過ごせる」
フードバンク山梨の食料支援を利用する世帯はコロナ禍前から倍増している一方、物価高騰の影響で寄付される食料は大幅に減っています。
こうした中、今年5月から「フードバンクかながわ」と連携して始めたのが、廃棄される冷凍食品の確保です。
大手食品メーカーが海外の工場から冷凍食品を輸入する際、袋の破損や検品などで大量の食品ロスが生じることに注目。
譲り受けた冷凍食品を神奈川県内の港から県内各地の支援拠点までマイナス18℃の温度で運ぶ物流ルートを構築しました。
フードバンク山梨 米山けい子 理事長
「冷凍食品が有効に活用できる。当事者にとっても夏休みに向けて光明。新しい形で活用してもらえると期待している」
フードバンク山梨では冷凍設備が整う9月ごろから冷凍食品の提供を本格的に行いたい考えです。