生ごみから…キノコ栽培に成功! 食品ロス解消に一役 「食べ残しを資源に」山梨大学
食べられるにもかかわらず捨てられてしまう「食品ロス」の解消に向けた新たなリサイクルの形です。
国内での食品ロスは減少傾向ではあるものの、2021年度には約523万トンもの食品ロスが発生しています。
こうした中、家庭から出る食べ残しなど食品由来のごみを活用し、キノコ栽培に成功した山梨大学の准教授を取材しました。
片岡良太准教授
「こちらが食品残渣(ざんさ)で栽培したキノコになります」
新たな形のキノコ栽培に取り組むのは、山梨大生命環境学部で土壌微生物学が専門の片岡良太准教授です。
従来はおがくずを用いるというキノコを育てる土台=培地にはコーヒーや麦茶のかすのほか、乾燥させた生ごみが使われています。
片岡准教授は4年ほど前から研究を始め去年の秋、キノコ栽培に最適な培地を作ることに成功。
栽培するキノコはヒラタケなど主に3種類。
キノコの菌を植えてから約1カ月半で収穫でき、通常の栽培方法と比べても収穫までの時間や収量はほぼ変わらないということです
荒木キャスター
「いただきます…おいしいです!くせがなくてキノコの旨味がふわっと広がります」
山梨大生命環境学部 片岡良太 准教授
「食べられるのに捨ててしまうものもあるし廃棄されるものもあるが、しっかりとした資源としてとらえることが大事で、うまく循環させていくことが生ごみを分別・回収する大切さや未利用資源を有効活用する大切さを(キノコを通して)子どもたちにも知ってもらえたらと思う」
今後は自治体などと協力して培地に使う生ごみの分別・回収を進めていきたいということです。