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「加害者生まない社会を」京アニ放火殺人事件の被害者遺族が講演 遺体と対面時の心境も 山梨

2024年12月3日 19:21
「加害者生まない社会を」京アニ放火殺人事件の被害者遺族が講演 遺体と対面時の心境も 山梨

 36人の命が奪われた京都アニメーション放火殺人事件の被害者遺族が3日、甲府市で講演し、無念さとともに加害者を生まない社会の必要性を訴えました。

 事件は2019年7月、京都市のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオが放火され、従業員ら36人が亡くなったものです。

 数々のアニメ作品で背景画を統括する美術監督を務めていた渡辺美希子さんも35歳の若さで亡くなりました。

 講演会では渡辺さんの遺族が講師を務め、母の達子さんは美希子さんの遺体と対面した時の心境を語りました。

亡くなった渡辺美希子さんの母・達子さん
「触れるだけで、もっと崩れてきそうな娘がそこにいました。自分より先に子どもがいなくなるということは想像よりもはるかにきつかった」

 また、兄の勇さんはやり場のない犯人への憤りを口にしました。

亡くなった渡辺美希子さんの兄・勇さん
「彼(被告)は拘置所にいて、車いすで体があまり(やけどで)動けなくて刑務官の方々に介助してもらっている。そういうふうに助けられている環境だったら、あんな事件起こさなかったよと言っていた」

 一方で、「加害者を生まない社会」の必要性も訴えました。

亡くなった渡辺美希子さんの兄・勇さん
「彼(被告)のことを許すことは出来ないが、彼が不幸な感覚にとらわれていたりした事実はあると思う。加害者も生まれない社会を望んでいるし、こういうことが起こらないためにはどうしたらいいのかと言うことを考えたりしていただくことが大切かと思う」

 この事件で殺人罪などで起訴された青葉真司被告は一審の死刑判決を不服とし、大阪高裁に控訴しています。

最終更新日:2024年12月3日 19:21
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