「待ったかいあった」日本の『伝統的酒造り』がユネスコ無形文化遺産登録へ「スタート地点に立った」
ユネスコの無形文化遺産に日本の「伝統的酒造り」が登録される見通しとなりました。
うまいつまみに、好きな酒をきゅっと一杯ー。
至福の時間を与えてくれる日本の「酒造りの技」が、世界に認められることになります。
酒造り技術の保存会の会長を務める小西酒造の小西新右衛門さん。去年、ユネスコの本部があるフランスのパリに出向き、PRに動いていました。
小西酒造・小西新右衛門社長
「本当に待っただけのかいがあったなと思う。これはあくまでもスタート地点に立っただけ。ただやはり、今まで我々が築いてきた『伝統的酒造り』は、これからも続いていく。技の伝承をきちっと記録に残していくことが大事」
気候や風土に応じて杜氏(とうじ)や蔵人らが築きあげてきた「伝統的酒造り」は、こうじ菌を使って米などを発酵させる日本古来の技術です。日本酒や焼酎、泡盛のほか、本みりんなど各地で様々な酒を生み出しました。
創業から来年で350年。京都の伏見で最古の酒蔵の一つ、増田徳兵衛商店。培ってきた酒造りの技と魅力を世界に浸透させたいと、会長の増田さんは願っています。
増田徳兵衛商店・増田徳兵衛会長
「ワインは、世界各国で作られていって、市場(の評価)が上がっていったのと一緒で、日本酒も今後そのような展開になっていけば、ますます面白い」
無形文化遺産への登録は、12月上旬にパラグアイで開かれるユネスコ政府間委員会で正式に決定される見通しです。