【速報】「兵庫の躍動を止めない、県政を前に進めていく」斎藤知事が議会で再選後初めての“所信表明”「オール兵庫で坂をのぼり、未来の扉を開く」
兵庫県議会の12月定例議会が3日午前11時から始まり、先月の兵庫県知事選挙で2期目の当選を果たした斎藤元彦知事が、再選後初めてとなる所信表明を行いました。
■文書問題には「説明責任果たす」公益窓口外部化や物品受領のルール作りも
斎藤知事は「文書問題を通じて多くの県民の皆様にご心配をおかけしていることを改めて心よりお詫び申し上げます」と頭を下げた上で、「知事選挙において、県民の皆様から大きなご負託をいただき、兵庫県知事として再び県政を担うことになった、重責に身が引き締まる思いであり、兵庫の躍動を止めないという強い志を胸に、県政を前に進めていく」と語りました。
斎藤知事は、①奨学金返済支援制度、不妊治療支援など若者への支援、②次世代産業や有機農業など、社会課題解決と産業活性化の両立、③自然災害などを想定した安全安心の確保、④県政改革、の4点を挙げ、元県民局長が告発したパワハラや贈答品などの疑惑が記された告発文書への対応について、「説明責任を果たしていくことは極めて重要」と述べ、公益通報窓口の外部化や物品受領のルールづくりを早期に行うとしました。
その上で、斎藤知事は「3年前の所信表明では、司馬遼太郎さんの著書『坂の上の雲』を引用して『希望をもって一心に坂をのぼっていきたい』と申し上げたが、新たなスタートにあたり、この言葉を胸に刻んで、県議会、市長、県職員、そして県民の皆様と広く信頼関係を構築し。ワンチームで、オール兵庫で坂をのぼり、未来の扉を開いていきたい」と述べました。
■不信任決議突きつけた県議会との向き合いは…SNS誹謗中傷への対応も
死亡した県民局長が告発した“パワハラ”などをめぐり、県議会では9月に全会一致での不信任決議が可決され、斎藤知事は失職しました。所信表明で斎藤知事は、「議会と知事が車の両輪として、ともに歩みを進めていけるよう、真摯に議論・対話を積み重ねる」と語りましたが、議会では今後、来年度予算の審議が予定されている中、議会の各会派とどのように向き合うかが課題となっています。
また、選挙戦をめぐっては、SNS上で誹謗中傷が飛び交うなどしたほか、県議の一人が「一身上の都合」を理由に辞職する事態にもなっています。議会では、選挙での不当行為に対する決議や国への意見書なども検討しているほか、斎藤知事もSNSでの誹謗中傷の被害を抑止する条例制定に向けて前向きな姿勢を示し、今後、議会で審議される見通しです。