29日朝、鹿児島県に上陸した台風10号。28日夜から九州の南部にかけて突風や停電の被害も発生しました。気象庁は、最大級の警戒を呼び掛けています。

　岩松祐希記者
　「午前7時15分です。少し外に近づいてみますと雨と風がふきつけてきます」

　午前8時ごろ、鹿児島県薩摩川内市付近に上陸した台風10号。

　前田芳カメラマン
「現在7時40分です、雨、風がちょくちょく道路を雨がたたきつけています」

　気象庁は28日午後、鹿児島県に暴風・波浪・高潮の特別警報を発表。この特別警報について、気象庁は、午前10時30分、すべて警報・注意報に切り替えました。また、九州南部を中心に28日未明から朝にかけて線状降水帯が発生、気象庁が最大級の警戒を呼び掛けています。

　気象庁・杉本悟史予報課長（28日）
「自分の命、大切な人の命を守るため、地元市町村が発令する避難情報に従って早めに身の安全を確保してください」

　丸井雄生記者
「電線に何か大きなもの、トタンか何かでしょうか、引っかかって通行止めになっています」

　台風10号は、「非常に強い台風」から、「強い台風」に変わり、1時間に約15キロの速さで北へ進んでいます。中心の気圧は980ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は30メートル。最大瞬間風速は45メートルで、中心から半径110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。


　宮崎県延岡市では必死に強風に耐える鳥たちの姿も確認できました。

　28日、鹿児島県ではタクシーを求め行列が…待っている間も雨風は強く吹きつけ、傘は使い物にならず…
　
　想像を絶する最強クラスの台風10号、宮崎市では竜巻とみられる突風も発生。
　
「うわー！何が舞っているの」

「突風のせいでしょうか。車が横転しています」
　
「雷というあれじゃなくて、ドカーンと音がしたんですよ。窓の外を見たんですよ。そしたら竜巻だったんだと思って。怖くて怖くて」


　突風によって住宅の屋根がはがれ落ち、電柱が倒れるなどの被害が相次ぎました。さらに28日夜、台風の影響で広い範囲で停電の被害も。鹿児島市内のホテルでは

Q:停電して大変ですか？

　ホテル従業員
「そうですね。お客様が空調とかが利かないので。あとトイレが流れないとかですね。ポンプの関係で水も上がっていかないので、ちょっと申し訳ない感じです」

　台風の動きが遅いため、広い範囲で大雨が長く続く見込みで、引き続き最大級の警戒が必要です。