×

【独自解説】「夜中とかガンガン音がする」廃病院が“心霊スポット”化し迷惑行為相次ぐ 住民から不安の声も…長年建物が放置されている理由とは?市も解体できず「現状では法的に対応が困難」

2025年3月28日 8:00
【独自解説】「夜中とかガンガン音がする」廃病院が“心霊スポット”化し迷惑行為相次ぐ 住民から不安の声も…長年建物が放置されている理由とは?市も解体できず「現状では法的に対応が困難」
廃病院が“心霊スポット”に?

 20年近く前に閉院した新潟にある『旧姫川病院』が荒廃し、今、心霊スポットと化しているといいます。建物への無断侵入や迷惑行為が相次ぎ、近隣住民の不安が高まる中、なぜ長年放置されたままなのか?今後の市の対応は―?

■『旧姫川病院』が荒廃し“心霊スポット”化 騒音・不審火・無断侵入…住民からは不安の声「治安的に良くないというか、やっぱり迷惑」

 壮大な北アルプスをのぞむことができる新潟県糸魚川市。大野地区にある『旧姫川病院』は18年前に閉院しましたが、建物は残ったままで、この現状に、周辺住民からは不満の声が続出しているといいます。

(近隣住民)
「肝試しに来て、みんな騒いだり、落書きしたり、一時、テレビとかでも問題になっていたけど、ここもそんな感じ」

(近隣住民)
「夜中とかガンガン音がするのも聞こえているので、『またガラス割ってるなぁ』という感じ。車いすが出ていたり、点滴のガラガラって引くやつが、その辺に投げてあったりとか」

 住民によると、『旧姫川病院』は、県内外から訪れた人が、肝試しなどを行う“心霊スポット”になっているといいます。

 実際にインターネットで検索してみると、『旧姫川病院』を“心霊スポット”と紹介する動画が数多く投稿され、中には無断で侵入して、病室の中を撮影したと見られる動画も…。

 土地の所有者の許可を得て、敷地内に入らせてもらうと、なぜか窓のブラインドにぶら下がっている消火器や、足元には捨てられた酒の空き缶やペットボトル。そして、何者かが侵入した形跡が残されていました。

 さらに、入り口のガラスは完全に破壊され、その内部の廊下と見られる部分には、いすや固定電話のようなものが散乱。壁にも無数の落書きが確認できました。

 こうした問題に向き合ってきた、糸魚川市大野地区の新井春雄元区長は―。

(糸魚川市大野地区・新井春雄元区長)
「切ないわ。姫川病院っていうのは、ものすごく大事な病院でしてね、田舎のほうは病院がないわけだもん。だから、うれしかったね」

 公的な病院がなかった糸魚川地域に、病院の設立を望む市民の声を受け、1987年に設立された『旧姫川病院』。資本金も市民らが出し合ったといいます。しかし2007年、慢性的な医師不足や経営破綻を理由に閉院。20年の歴史に幕を下ろしました。地域医療の支えとなっていた『旧姫川病院』ですが、今となっては残った建物が“心霊スポット”化しています。

    読売テレビのニュース