【警戒】“数年に一度”最強寒波襲来 近畿北部を中心に大雪、生活&交通への影響も 今からできる対策
“数年に一度”とされる今シーズン最強の寒波が到来し、近畿地方では4日から北部を中心に大雪になるおそれがあります。大阪の最低気温は0℃近くまで下がる予想で、路面の凍結などにも注意が必要です。
“春の始まり”「立春」を迎えた3日、国交省と気象庁は合同で緊急会見を開き、大雪への警戒を呼びかけました。
国交省担当者
「今後広い範囲で大雪となる予想となっています。 車両の立ち往生、道路の通行止め、公共交通機関の大幅な遅延や運休が発生する恐れがあります。 不要不急の外出を控えてください」
(富山市・2021年1月)
「先が見通せないほど車が渋滞しています」
ウェザーニューズによると、今回の寒波は全国に被害をもたらした4年前の寒気に匹敵。当時、富山市では雪による立ち往生などで渋滞が発生し、普段、雪があまり積もらない福岡県でも路面凍結によるスリップなどの事故が多発しました。
“数年に一度”とされる今回の寒波が近畿地方に影響を及ぼすのは、今夜以降になる見込みで、北部を中心に大雪になるおそれがあります。市の一部が豪雪地帯に指定されている滋賀県大津市の住民からは不安の声が聞かれました。
大津市の住民
「心配ですね、(寒波が)長引くらしいのでね。道が通れないようになると、それが困りますね」
今週末にかけて続くとされる最強寒波の影響。警戒すべき点について、解説します。
■大雪のピークは4日火曜~6日木曜 ポイントは「長期間影響が長引く恐れ」
水野恵里 気象予報士
「明日から大寒波がやってきそうです。北部では大雪、吹雪に警戒が必要となりそうです。
こちら大阪、豊岡、串本の最高気温のグラフとなります。昨日、今日、明日とそれぞれ並べています。こうやって見ると各地平年よりも昨日、今日は高かったんですよね、10℃以上で。ただ明日から来る寒波の影響で一気に気温が下がります。ここに風も加わるので、明日は体感がガラッと変わって一気に真冬の寒さとなりそうです。ただこの寒波は明日以降も続きそうなんです。
続いて、上空の寒気の様子です。平地で雪となる目安の寒気が水色、大雪の目安となる寒気がこの濃い青のところとなります。今日は近畿地方から離れていますが、だんだんと強い寒気が深まってきます。近畿地方もすっぽり覆われそうです。一時的に大雪の目安となる寒気にも覆われるでしょう。そして水曜日、木曜日にかけても覆われ続ける見込みとなっています。数年に一度レベルの大寒波となりそうです。
近畿の北部では大雪、吹雪に警戒。ピークは明日火曜日から木曜日にかけてなんですが、その後も強弱を繰り返しながら強い冬型の気圧配置は続く予想です。ポイントは長期間、影響が長引く恐れもありますので、今後の情報に十分注意が必要となりそうです。
続いて予想される雪の積もる量です。木曜日にかけてどれぐらい雪が積もるのか見ていきます。主に近畿の北部が中心とはなるんですけれども、特に新温泉町や香美町、丹後半島、滋賀県の北部・長浜市あたりで、特に雪が積もりそうで40センチ以上が予想されています。そして大阪府の南部や和歌山県北部、奈良県南部の山沿いが中心なんですが、雪が積もると予想されています。
これらの地域に仕事でどうしてもお出かけの予定がある場合は、必ず冬用タイヤの装着であったりとか、念のため非常食だったり防寒グッズを備えておくといいでしょう。
また、雪で転びやすい場所をチェックしていきます。横断歩道の白線部分は特にツルツル滑りやすいです。バスやタクシー乗り場では踏み固められて滑りやすいですし、歩道橋や階段も気温が低いので雪や氷が溶けにくいです。あとタイル張りの床、主に地下街であったり、店の出入り口は特にツルツル滑りやすいので、こういうところには今週十分注意が必要となりそうです」
■今からできる対策とは?「どうせ買うなら〇〇」、「家にある〇〇で」
黒木千晶キャスター
「さて今からできる対策について考えていきたいと思います。まずはこちら『どうせ買うんだったら蛍光色のものがいい』ということです。こちらに用意しています。やはり蛍光色ですと車に見つけてもらいやすかったり、埋もれてしまった時に見つかりやすいです」
高岡達之 特別解説委員
「ホームセンター行くと、赤もあります、青もあります。おしゃれより目立つことが大事です。どうせ買うなら蛍光色です。これで目立たないわけがありません」
黒木千晶キャスター
「また、こうした長靴の履く部分なんですが、ひもを引っ張ると絞ることができるので、雪が中に入りにくくなります。靴底も、滑り止めがある方がより良いということです」
黒木キャスター
「続いて、家にあるものの対策も、ちょっと考えていきたいと思います。軍手ですと指が濡れてしまうので、お皿洗いの時とかに使うポリの手袋、こういうものがあると作業する時に手が濡れずに済みます。
キャップは、上から雪が舞ってくる時に、つばのところに雪が溜まって視界を守ってくれます。それから水道の凍結防止にタオルもあるといいということです」
黒木キャスター
「他にも、給湯器が凍ってしまうと大変です。追いだき機能がある場合は、この浴槽の循環口から5センチ以上、水を張ったままにしてコンセントを挿したままにしておくと、自動で残り湯を循環してくれるそうです」
高岡達之 特別解説委員
「なぜ給湯器の話をするかといいますと、給湯器って特に戸建ての方、マンションの方も、外でむき出しに設置されていることが多いです。あの給湯器の中も水はあるんです。今の給湯器は頭いいんですよ、お風呂にお水さえあると、外が冷えてきますと自動で循環して凍らないようにしてくれる。だからこの残り湯は5センチ以上、上げてくださいということです」
黒木キャスター
「それから配管を保護した方が良いということで、お湯が出る蛇口から少量の水を流し続けることが重要です。1か所で大丈夫だそうです。約4ミリぐらいの水を流し続けると良いそうなんですが、4ミリの目安はだいたい鉛筆ぐらいの幅です。この幅の水をちょろちょろと出し続けると凍結しないということです」
高岡達之 特別解説委員
「この話を申し上げると、『水道代がもったいないじゃないか』というご指摘も頂くのですが、一晩お水をちょろちょろ出しても何百円もいきません。しかし、 給湯器が壊れると10万円以上かかることもありますので、どっちが経済的ですか、ということです。
今日いろいろご用意をしましたけれども、これ全部買ってくださいではないんです。暖かいところに住んでいると、年に1回か2回あるかないかですが、でも家の中にあるもので、凍結の対策はできます。タオルもそうです、ストッキングもそうです。
もし凍ってしまったら、一番いいのは自然に溶けるのを待つ以外はないんです。熱湯は厳禁です。車の窓にかけると窓ガラスが割れます。それから水道管にかけると温度差がすごすぎるので、逆に水道管を痛めてしまいます。
ということもありますので、気長に待つのが嫌な方は、最初からこうやって優しくくるんどいてあげるというのが大事です」
黒木キャスター
「今回の寒波は長引くということですので、今できる対策なさってください」