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【台風10号】ゆっくりと九州へ接近 近畿南部に総雨量500ミリ超の予想 土砂災害にも警戒を

2024年8月28日 19:38
【台風10号】ゆっくりと九州へ接近 近畿南部に総雨量500ミリ超の予想 土砂災害にも警戒を

(解説:蓬莱大介 気象予報士)
 台風10号は、30日(金)午後3時ぐらいにおそらく中国、四国のあたりを通ってくる。その後、北へ進路を取れば日本海へ、瀬戸内海を通ってくる可能性もあります。瀬戸内海を通ってくると、海が浅いので高潮、高波にも厳重警戒。そして勢力が維持された状態で来る可能性はあります。太平洋を通った場合は、偏西風が遠いから、ゆっくりになります。だから、この予報円がブレ幅が大きい。

 ただ今の段階で言えることは、近畿地方に台風が接近するタイミングは30日(金)午後から31日(土)にかけての予想。31日(土)午後3時の段階で、まだ近畿地方のあたりにいる可能性というのは、かなり確率としては高いということです。

(中谷しのぶキャスター)
 近畿に近づくときに注意が必要なのは、雨と風とどちらの方が危険度が高いんでしょうか?

(蓬莱大介 気象予報士)
 台風が近づく前から注意していただきたいのは、まず雨。南風で近畿南部を中心に大雨。台風自身が近づいてくると雨、風両方となりますね。その先の進路予想に関しては、最新情報を確認していただいた方がいいと思います。

 雨雲予想です。29日朝9時から動かすと、29日は大雨が九州にかかる。そして台風から離れた近畿地方も南からの湿った空気の影響で南部を中心に雨が降り、北部でも一番雨雲が流れ込んでくると雨が降る。今日みたいにちょっと晴れもあるかもしれません。でも湿った空気が入ってきてますから急な激しい雨、落雷には注意が必要です。

 30日(金)の午前中まで台風はおそらく、まだ九州付近。台風の前面で南風で雨雲が発達しています。30日(金)の午後ぐらいから台風本体の雨雲がやってくる予想ですね。風も南風が強い。もし日本海に進んでいると西風が強い。瀬戸内海を通ってきていると南風が強い。太平洋を通ってきていると、南風は近畿南部では強いですが、大阪あたりは、高い紀伊山地にブロックされますから、もし台風が太平洋を進んだとすると風に関しては近畿南部は強いですが、大阪より北に関してはあまり影響が少ないかなと予想されます。

 ただこの台風が北へ進む場合と、瀬戸内海へ進む場合と、南へ進む場合で、風に関してはまだどこで強いかというのは、なんとも言えませんので、今日の段階で、幅広く表現しますが、30日(金)の午後から31日(土)にかけてが一番影響が出るかなと予想しています。

 大雨情報です。九州では総雨量が単純に足し算すると1000ミリを超えてくる。台風から離れている近畿地方も、南部を中心に総雨量が500ミリを超えてきますと山沿いでは土砂災害の恐れがありますので、近畿南部を中心に特に土砂災害に警戒してください。

 おしまいに週間予報です。近畿南部を中心に大雨、特に30日(金)午後から31日(土)は台風が接近するタイミングとなり、近畿の広い範囲で雨風が強まります。

 近畿の北部と中部は、ずっと雨というわけではなくて台風が接近する前は、29日(木)や30日(金)の午前中ぐらいまでは、ちょっと止む時間やチラッと晴れ間の出る時間もありますが、降る時にはザーッと激しく雷雨の風が可能性がありますので警戒してください。

(中谷しのぶキャスター)
 そして交通機関にも影響が出ています。こちら整理してお伝えします。空の便では、伊丹空港と九州各地などを結ぶ便について28日、日本航空で23便、全日空で12便が欠航しています。また29日も伊丹空港を発着する便が日本航空で38便、全日空で59便の欠航をすでに決めています。

 鉄道では、JR西日本の在来線は31日(土)以降、近畿各地で運転を取りやめる可能性があり、最新の情報は29日午後4時半ごろに発表される予定です。山陽新幹線は29日夜から31日(土)、東海道新幹線は30日(金)から1日(日)にかけて運転見合わせの可能性があるとしていて、予定の変更などを呼びかけています。

 その他、台風の進路によっては高速道路なども通行止めになる可能性があります。ホームページなどで最新の情報を確認してからお出かけするようにしてください。

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