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【ラグビーW杯】世界に名手を輩出する人材の宝庫 南太平洋の雄・トンガは初の8強を目指す

2023年9月10日 13:02
【ラグビーW杯】世界に名手を輩出する人材の宝庫 南太平洋の雄・トンガは初の8強を目指す
試合前に迫力のウォークライ「シピ・タウ」を披露するトンガ(写真/齋藤龍太郎(楕円銀河))
ウミワシ(海鷲)を意味する「イカレ・タヒ」の異名を取るトンガは、南太平洋を代表するラグビーが盛んな国のひとつです。1987年の第1回ラグビーW杯に招待され、今回で8大会連続9回目のW杯を迎えます。9月4日の現在の世界ランキングは15位。試合前の迫力のウォークライ「シピ・タウ」でも知られています。

トンガは日本をはじめ世界各国に代表クラス選手を数多く輩出している「人材の宝庫」として知られています。体格に恵まれた強力FW(フォワード)、才能あふれるパワフルなBK(バックス)が好条件を求めて次々と国外へと拠点を移し、他国の代表を選択するケース、またはプロチームとの契約上、自国の代表招集に応じるのが難しくなるケースが多発。そのためトンガ自体の強化がなかなか進まない時代が続いてきました。W杯で一度も決勝トーナメントに進んだことがないのもその影響と言えるでしょう。

しかし、2022年1月1日から代表資格に関する規定変更が施行され、一定の条件を満たせば元他国代表の選手が別の国の代表に変更できることになりました。これにより、元ニュージーランド代表のCTB(センター)マラカイ・フェキトア選手、FB(フルバック)サレシ・ピウタウ(チャールズ・ピウタウ)選手らが新たに代表入りしました。トンガの選手が数多くプレーするチーム「モアナ・パシフィカ」がスーパーラグビー・パシフィックに参戦したこともプラスに働いています。

こうした「追い風」を受け、代表強化が進んでいるトンガ。初の決勝トーナメント進出を目指します。