メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの名物実況アナウンサーとして知られたビン・スカリーさんが2日に亡くなったとドジャースが発表しました。94歳でした。

スカリーさんはニューヨークのブロンクスで生まれ、その後、フォーダム大学で放送に関わるキャリアをスタートさせました。1950年からはブルックリンドジャース（現ロサンゼルス・ドジャース）の専属実況アナウンサーとして活躍。チームがロサンゼルスに本拠地を移したときにも一緒に移住しています。

1953年のワールドシリーズを皮切りに、1974年にハンク・アーロン選手がベーブ・ルースの記録を超える715号を放った試合など数々の歴史的な試合でも実況を担当。また、日本の野茂英雄選手が1996年にノーヒットノーランを達成したときも「ヒデオ・ノモが、高地ではできっこないと言われていたことをやり遂げました。（コロラド）ロッキーズを完封しただけではなく、ノーヒッターをやり遂げました。日本でもこれは放送されていますよ。ヒデオ・ノモがやりました。なんという瞬間でしょうか」などと落ち着いた口調で語っています。

2016年に実況アナウンサーとして引退すると、その年の11月にオバマ大統領（当時）から、文化活動などで特別の称賛に値する貢献を行った人に贈られる大統領自由勲章を授与されています。

ドジャースは球団SNSなどで「ビン・スカリーのような人はもう現れないだろう。あなたのことは永遠に語り継がれるでしょう」などと投稿。SNSでもスカリーさんの功績に対して称賛の声やお悔やみの声が寄せられています。