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陣内貴美子news every.卒業 “1つ1つの言葉を大切に" 前身番組から20年半

2024年9月27日 19:00
陣内貴美子news every.卒業 “1つ1つの言葉を大切に" 前身番組から20年半
初出演は2004年4月5日(ニュースプラス1より)

news every.の陣内貴美子キャスターが27日、番組を卒業しました。
2004年からニュースプラス1、Newsリアルタイムのスポーツキャスターを経て、2010年からevery.のメインキャスターに。20年半、夕方の顔として番組を支えてきました。

■初取材は“新本拠地フィーバー”の北海道

初出演は2004年4月5日。最初の取材は北海道。この年から本拠地を札幌ドームに移し、新庄剛志現監督がメジャーから日本球界に復帰した日本ハムを取材。約3万5000人がつめかけた札幌ドームでの開幕戦の盛り上がりを伝えました。

■“選手からキャスターへ”監督・選手の思いを届ける

バドミントン日本代表で1992年のバルセロナ五輪女子ダブルスに出場した陣内キャスター、元アスリートの目線で様々な競技や、選手たちの思いを伝えてきました。

プロ野球の開幕戦にも何度も訪れ、巨人の原辰徳監督(当時)や高橋由伸監督(当時)を始め、選手たちにもインタビュー。開幕戦ならではの緊張感や新シーズンへの意気込みを取材しました。

■イチローさんを直撃 陣内キャスターに明かした「野球が楽しい」

メジャーリーグ、マリナーズなどで活躍したイチロー選手(当時)を本拠地・シアトルで直撃するなど、長年にわたり取材。
メジャーリーグで10年連続200安打など、歴史に名を刻んだイチロー選手にプレッシャーとの戦い方や、記録に対する気持ちの変化などを聞いてきました。

2008年のインタビューでは、イチロー選手が「これまでは苦しみとの戦いだったけど、ようやく野球が楽しいという気持ちが純粋に芽生えてきた」と、素直な気持ちを陣内キャスターに明かしていました。

■オリンピアンとして“選手に寄り添い続ける言葉”

オリンピックでは夏冬あわせて7大会を現地取材。4年に1度の大舞台に臨む選手たちの戦いぶりや、現地の熱狂を伝えてきました。

「普段の大会と緊張が比べものにならない」と、語るほどの大舞台、選手たちを間近で取材し、現役時代を重ね涙することも。

「みんながどれほど頑張ってきたか、私たちには見えなかった部分の努力してきた課程にもリスペクトしたいですし、大きな感謝を伝えたい」と、選手達に寄り添ったコメントを届けてきました。

■体当たりで伝えてきた選手のすごさ

競技の難しさや選手の強さの秘訣を、自ら体験することでも伝えてきました。

空手の植草歩選手(当時)の取材では、目線カメラを装着し中段突きを体感。さらに、相手との間合いをはかるステップのためのトレーニングで植草選手とスピード勝負も…あえなく敗戦。悔しそうな表情を見せました。

そして、パリ五輪を控えた2023年には世界女王・北口榛花選手の取材を前にやり投げに挑戦。投げることはできましたが、やりが地面に刺さらず納得いかない様子の陣内キャスター。還暦手前の59歳にしてやりを投げ続けますが、地面に刺さることなく「悔しい」を連呼。競技の難しさを肌で感じ、伝えてきました。

■大切にしてきた言葉の重み『寄り添うことも傷つけることもある』

2010年3月からはnews every.のメインキャスターに。
その翌年の2011年、日本をおそった東日本大震災では被災地の福島や宮城、岩手を訪れ被災者の思いを取材しました。

2015年には福島へ。原発事故の影響で緊急時避難準備区域に指定された広野町で、一時活動中止となっていた少年野球チームを取材。避難先で苦しい思いをした子どもたちが、元気いっぱいに野球をしている姿を見守りました。

避難先では、周りを気にして大きな声を出したり体を動かすという、子どもが子どもらしくあることができない状況だったことを聞き「放射能の影響を気にする声が確かにあったということですが、その心配よりも自分の子どもを元の元気な姿に戻してあげたいという親のそんな気持ちに胸を打たれました」と、コメントしました。

■故郷も被災…2016年熊本地震

2016年4月には故郷・熊本が被災。甚大な被害に見舞われた故郷を翌月訪れ、熊本城を取材しました。
高校時代、トレーニングでランニングをしていた思い出の地でもある熊本城。石垣の多くが崩れ落ち、角の一列だけの石で支えられている故郷のシンボルを目の当たりにし「しっかり踏ん張っていた。ギリギリのところで頑張っている熊本の人の“どんなことがあっても負けない”という気持ちを表しているようにも見えた」と、ふるさとへの思いを語りました。

■コロナ禍 戦えないアスリートを思い“涙”

2020年には新型コロナウイルスが蔓延。スポーツ界にも大きな影響が広がり、東京五輪が延期、そして国内でも大会が相次いで中止となりました。

高校生たちの夢の舞台・高校総体が中止になった際には「悔しい思いや残念な思いは、とてもよく理解できます。それでも、自分自身や日本中で頑張ってきた友人の命を守るための中止であれば、それは優勝するよりはるかに価値のある中止だと思います。スポーツを超えた人生の経験を積んだと考えてしっかり前を向いてほしいと思います」と、涙ながらに高校生たちへメッセージを送りました。

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