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《清水分析》巨人V奪還キーマンは1番松原

2021年12月23日 14:49
《清水分析》巨人V奪還キーマンは1番松原

元巨人で野球解説者の清水隆行さんが巨人を分析。来季V奪還のキーマンにあげたのは“1番・松原聖弥選手”でした。

松原選手は今季135試合に出場し、打率2割7分4厘で15盗塁をマーク。主に1番バッターとして出場しました。清水さんは「松原選手は今季初めて規定打席に達しました。この経験ができたのはとても大きい。1年戦い切った選手だからこそ手応えと課題が得ることができます。走力もあるし、課題さえ克服できれば楽に3割も打てるポテンシャルがあります」と評価。

「ボールを見極めて、選んでという打者ではないです。積極的に打ちにいきながら捉える打者です。そして、松原選手は長所が課題でもある打者です」と分析しました。

その“長所が課題”とは。「松原選手は『えっ!あんな球をヒットにしちゃうの!』っていうビックリするような曲芸的バッティングを見せますよね。これは当然才能がなせる技です。一方で、『なんであんなボール球に手を出してしまうんだ…』と思うこともありました。これはボールゾーンでも本人が打てると思い反応した結果ですが、この厳しい球に手を出すケースを減らすことが大事です」と清水さんは指摘しました。

「いまはボールゾーンでも、『打てる』と思ったすべての球を打ちにいっています。課題解決にはある程度“手を出す球に制限をかける”のが理想です。相手投手のタイプによりますが、例えば打席で高めに目付をしたとします。ある程度ボールゾーン高めでも、打ちにいってもいいと考えたときに、打者自身は低めのボール球は自然と手を出しづらくなります。松原選手の場合、このように“手を出すゾーンに、勝手に制限がかかる”考え方で打席に臨めるといいのかなと考えています」と解決策を提言しました。

また今季、松原選手は得点圏打率が1割7分9厘と苦しみました。ここについて清水さんは、「自分もチャンスで打てないことは気にしていたはずです。こうなるとチャンスの打席で『絶対に打ってやろう』という気持ちになります。すると、完璧に打とう・強い打球を打とうとムキになります。松原選手の場合は“気持ちのコントロール”も大事になります。『60点のヒットでもいい』と思えることが大事で、詰まった打球でもヒットはヒット、その考えで臨む方が、松原選手本来の幅のある打撃が出せると考えています」と解説。

巨人の1番バッターといえばケガから復帰が期待される梶谷隆幸選手、吉川尚輝選手とライバルが多い状況。その中で松原選手への期待は「自分が1番バッターに収まらなくてはいけない。という気持ちで挑んでほしい。松原選手は7番8番バッターでは魅力が半減してしまうからです。1番バッター定着で打線を機能させるキーマンになってほしいです」とコメントしました。