日本代表「超速ラグビー」の秘密はF1のような攻撃 高い判断能力で強豪イングランドに挑む
22日に強豪・イングランドとのテストマッチを控えるラグビー日本代表が、宮崎合宿6日目のこの日、U20日本代表候補の選手たちとゲーム形式の練習を行いました。
9年ぶりに指揮をとるエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)体制となって、初めての本格的な活動を行っているラグビー日本代表。この日は、午後3時すぎから約1時間にわたってU20日本代表候補の選手たちとゲーム形式での練習を行いました。
ゲーム形式での練習は、エディーHCの「30メートル、ラインアウト」といったシチュエーションの掛け声とともにスタート。そのシチュエーションに応じた攻撃や守備の動きを一切の休憩なしに20分間、選手たちは入れ替わりながら合計3セット行いました。
エディーHCが掲げる“超速ラグビー”を初めて実戦形式で試すこととなったラグビー日本代表。対戦したU20日本代表候補の石橋チューカ選手が「ブレイクダウン、球出しが速くて外まで回り切れなかった」と振り返るように、ボールの動きが止まってから素早くリスタートを行い、細かなボール回しでU20の選手たちを翻弄(ほんろう)したラグビー日本代表。結果として、およそ60分の中で10回近くトライを奪い、アンダー世代との力の差を大きく見せつけました。
この“超速ラグビー”とは具体的にどのようなものなのか練習後、選手たちに聞くとゲーム形式の練習で「ナイス」と称賛されていた藤原忍選手は「普段10個考えてプレーするとしたら“超速ラグビー”は20個あります」と超速ラグビーに求められる『高い判断能力』について回答。超速ラグビーには、選手一人ひとりが素早くボールを回し、相手の空いているスペースを見つけ出し、そのスペースを突くための高い判断能力が求められるといいます。
また、日本代表として選出されていないトレーニングメンバーではあるものの、ともにプレーしている矢崎由高選手は「F1みたい」と超速という文字通り、素早く展開される攻撃について例えを交えて回答。実際にコーチからも超速ラグビーについての説明の際にはF1の写真が用いられていたようです。
相手の隙を一瞬で判断しながら、F1のように超速で攻撃を展開していく“超速ラグビー。約2週間後に控える強豪との一戦でどこまで表現できるのか、目が離せません。