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<後編>愛知県出身のパリ五輪メダリスト 生放送で“強さの秘密”を告白 フェンシング・加納虹輝選手/馬術・大岩義明選手

2024年8月20日 15:21
<後編>愛知県出身のパリ五輪メダリスト 生放送で“強さの秘密”を告白 フェンシング・加納虹輝選手/馬術・大岩義明選手
馬術の大岩選手(右)とフェンシングの加納選手(左)
中京テレビ「キャッチ!」のスタジオに、フェンシング・エペ個人と団体で金メダルと銀メダルを獲得した愛知県あま市出身の加納虹輝選手と、総合馬術団体で銅メダルを獲得した名古屋出身の大岩義明選手が、スペシャルゲストとして登場しました! 後編では、強さの秘密や気になる今後について聞いてみました。

子どもたちからの質問に加納選手は…?

岐阜県羽島市の「はしまモアフェンシングクラブ」には、加納選手を目指して練習に励む子どもが大勢いました。なにやら加納選手に聞きたいことがあるようです。



まずは小学6年生からの「引いて守らずに攻め続けたのは何でですか?」という質問です。加納選手の回答は…?

フェンシング 加納虹輝選手(26):
「あんまり点数にこだわりすぎず、勝ってようが負けてようが自分のプレーをし続ける。それだけに集中するっていうことだったので、勝っていても攻める時は全然ありますね」

そして、今度フェンシングの大会に出るという小学5年生の少年からは、「どういう練習をすれば強くなれますか?」という質問がありました。

フェンシング 加納虹輝選手(26):
「僕が一つ言えるのは、腕を伸ばして突きにいく“アロンジェブラ”っていう技、この本当にシンプルな技を、ただひたすらやってほしいなと思います。地味ですけど。僕は1日100回はやってましたね。毎日、家の壁を突いてました」

パリオリンピックの決勝戦では相手選手と20センチ以上の身長差がありましたが、身長差を覆せる自分の武器を見つけるのも大事なのでしょうか?

フェンシング 加納虹輝選手(26):
「そうですね。さっき言った“アロンジェブラ”っていう動き、このスピードが速ければ速いほど、もちろん速く突くことができる。これをたくさんやっておくことで、大きい選手にも腕を伸ばすスピードで勝ることができると思うので、後半生きてくると思いますね」

そして、最後は子どもならではの純粋な声。「引退したらどういう生活をしますか?」という質問に、加納選手はこのように答えました。

フェンシング 加納虹輝選手(26):
「まだまだ僕は引退するつもりはありませんけれども、引退したら子どもたちの指導とか、フェンシングの普及活動ができるようなイベントとかっていうのを主にやっていきたいなって、今は考えてます」

“初老ジャパン”の活躍に地元も大興奮! 学生時代のエピソードも…

「初老ジャパン」でまさに同年代の星となった大岩選手について、街の人たちの声を聞いてきました。平均年齢41.5歳の大岩選手らの活躍に地元・名古屋も大興奮! 同年代の活躍に勇気をもらったという声も聞こえてきました。

「この人たちすごいね。“初老”はとった方がいいと思う。まだまだ全然若いじゃないですか。すごく元気もらえるんで、オリンピック最高です」(53歳・男性)

「『夢ってなあに?』って、もう1回聞かれ直すこともしばしばあって、ここからセカンドライフじゃないですけど、自分もまだ先は長いんだって思わないといけないなって」(50歳・男性)

こうした同世代の人たちからの声を、大岩選手はどのように受け止めているのでしょうか?

馬術 大岩義明選手(48):
「同世代の方がこうやって、まだまだできるんじゃないかなっていうふうに思ってもらえたのは良かったなと思いますね」

大岩選手といえば、自らを「初老ジャパン」と名付けたり、馬のお尻に日本国旗と桜をデザインするなど、今回、馬術競技の話題を作ったアイデアマンでもあります。ただ、大岩選手の同級生だった中京テレビの社員によると…。

大岩選手の高校の同級生 中京テレビ 三隅洋平
「そういうセンスがあるって、あまり感じたことはない、正直。それくらい普通というか、本当にいいやつ。誰かに対して強くあたるとか変なこと言うとかっていうのは、まったくなくて。でも、専門誌みたいな“月刊陸上競技”とかあるけど『馬術でもあるの?』って聞いたら『あるよ!』って、ちょっと怒られた。今思うと当時から彼の中では馬術が大きく占めていた。(あれから)30年ですよ。30年やり続けるってすごいなって本当に思います」

馬術の話になると熱い一面もあったという大岩選手ですが、中学生の頃の卒業文集を見てみると、さらに意外な一面を発見しました。

<大岩選手の中学校の卒業文集を抜粋>
『中学校生活はじめての大きな行事の修養会がありました。とてもドキドキしながらバスに乗って出発しました。そして、到着する少し前から気分が悪くなってきて、もどさないようにたえていた』

大岩選手、なんと乗り物に弱いようです。馬には酔わないのでしょうか…?

馬術 大岩義明選手(48):
「自分で操作している時は絶対酔わないんです。車もそう。何もかもそうなんです。自信があるんですよ、自分には。だけど、他の人だと不安でしょうがないんですよね。この人、大丈夫かと。今も移動する時は自分で運転したいんです。飛行機で帰ってくる時も運転したいです、本当は。無理なんですけどね」

同じ競技に挑む夫婦の絆 “選手同士”だからこそ心強い!

今回のパリオリンピックでは、同じ競技で支え合う夫婦の絆にも注目が集まりました。

バレーボール日本代表の左のエース西田有志選手と妻で女子日本代表キャプテンの古賀紗理那選手や、引退後も夫とともにトレーニングを行いパリに挑んだスポーツクライミングの夫婦。夫の金メダルを願い金髪で応援する元レスリング選手もいました。

実は、大岩選手もその一人。海外で一緒に暮らす妻・麗子さんは馬術の選手でした。しかも、夫婦になる前はロンドンオリンピックとリオオリンピックに一緒に出場している、すごい選手なのです。

やはり銅メダルの裏には同じ競技をしていた麗子さんの存在が大きいのでしょうか?

馬術 大岩義明選手(48):
「それはそうですね。馬術競技は特殊な部分もありますので、馬と一緒に出かけて帰ってこなかったりとか、トラックを運転して出たりとか。そういうのを全て理解してもらって、僕が競技会に集中できるような環境をしっかり作ってくれるので、本当に支えてもらっています。その結果だと思いますね」

同じ競技だからこそ支えられるというところはありますか?

馬術 大岩義明選手(48):
「やっぱり朝早かったり、馬の体調で自分のプランが決まるので、急に変わったりするんですよね。そういうのは(同じ競技をしていた人でないと)なかなか分からない。私のことをほったらかしにしてって思う人もいるのかなと」

確かに馬に嫉妬してしまいそうですね。そんな大岩選手に、麗子さんの一番好きなところを聞いてみると…。

馬術 大岩義明選手(48):
「僕はもう全てを愛していますから」

と即答! 聞いているほうが照れてしまうような言葉が返ってきましたが、笑顔で話を聞いていた加納選手も、同じ競技で支え合う姿には憧れがあるようです。

フェンシング 加納虹輝選手(26):
「支え合っている姿を見てうらやましいなとも思いますし、こうやって全てを愛してるって言えるのは本当に男としても尊敬します。本当にかっこいいです」

4年後のロスオリンピックで再び2人の活躍は見られるか…?

パリオリンピックで目覚ましい活躍を見せてくれた2人。気になる今後についても聞いてみました。

馬術 大岩義明選手(48):
「今回は銅メダルだったんですけど、銀や金も想像がついたわけですよ、ギリギリ取れたわけじゃなくて。手が届く可能性があるとなるとやりたいという思いはもちろんあります。環境だったり所属している会社だったりとか色々あるので、そこら辺を見つつ、やれるならやりたいかなと。メダルの可能性がないような形では続けるつもりはないので、やるなら本気でやります」

フェンシング 加納虹輝選手(26):
「僕は4年後のロサンゼルスオリンピックに向けてやっていきたいと思っていますし、今回は金と銀でしたけども、次は団体戦も金メダルを獲得して、2つ愛知県に持って帰れるように頑張りたいと思います」

4年後のロサンゼルスオリンピックで、再び2人の活躍する姿を見ることができそうです。中京テレビ「キャッチ!」は、これからも2人を応援していきます!

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