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【箱根ランナーの旅立ち】新天地で競技を続ける者、4年間で第一線を退く者、“5年生”としてチームに残る者…

2022年4月1日 17:29
【箱根ランナーの旅立ち】新天地で競技を続ける者、4年間で第一線を退く者、“5年生”としてチームに残る者…
帝京大OB・4年連続箱根3区の遠藤大地選手は競技引退 (写真:アフロ)

4月1日から新年度。この春に大学を卒業した箱根駅伝ランナーの新たな旅立ちを紹介します。

■青学大主将は「名門」富士通へ

今年の箱根駅伝で総合優勝を飾った青山学院大学で主将を務めた飯田貴之選手は、実業団の富士通に入社。男子マラソン日本記録保持者の鈴木健吾選手(神奈川大OB)や、東京オリンピックに出場した中村匠吾選手(駒澤大OB)、松枝博輝選手(順天堂大OB)、坂東悠汰選手(法政大OB)らが所属する名門チームで、マラソンでの活躍を誓っています。飯田選手のほか、箱根2区8位と好走した帝京大学の中村風馬選手、麗澤大学で箱根駅伝初出場を目指した椎野修羅選手も富士通で競技を続けます。

名門・旭化成には、明治大学のダブルエース手嶋杏丞選手と鈴木聖人選手、さらに國學院大學で4年連続1区を担った藤木宏太選手が入社し、しのぎを削ります。

若返りが進むコニカミノルタには、東洋大学の主将・宮下隼人選手、神奈川大学の川口慧選手、さらに、5000mで日本人学生歴代2位の記録を持つ城西大学の砂岡拓磨選手が進みます。

■帝京大の「山男」は地元で公務員ランナーに

今年の箱根駅伝で2位と躍進を果たした順天堂大学の選手たちは、そろって九州の実業団チームへ。6区区間賞の活躍を見せた主将の牧瀬圭斗選手は、レジェンドOBの“元祖・山の神”こと今井正人選手がいるトヨタ自動車九州に入社。8区区間賞の津田将希選手は福岡の西鉄、アンカーを務めた近藤亮太選手は長崎の三菱重工と、それぞれ出身地の企業に進みます。箱根の補欠だった吉岡智輝選手は九電工へ。牧瀬選手とは、白石高校、順天堂大学とこれまで7年間チームメートでしたが、今度は別々の道を歩みます。

箱根駅伝で13位に終わった早稲田大学の主力は、中谷雄飛選手がSGホールディングス、千明龍之佑選手がGMOインターネットグループ、太田直希選手がヤクルト、山口賢助選手がトヨタ自動車九州へ。最後の箱根駅伝では悔しい思いを味わいましたが、4選手が実業団で競技を続けます。

箱根駅伝では2年連続5区区間賞、さらに3月の東京マラソンで日本学生歴代3位となる2時間9分18秒の好記録をマークした帝京大学の細谷翔馬選手は、地元の山形県に戻り、天童市役所に就職。公務員ランナーとしてマラソンを主戦場に活躍を誓っています。

■競技引退・5年生…それぞれの進路

多くの選手が競技を継続する一方で、箱根駅伝で活躍しながらも、卒業後は第一線から退く選手もいます。

4年連続で箱根駅伝3区で好走した帝京大学の遠藤大地選手は、建設現場や工事現場などの重機をリースする会社に。國學院大學で4年連続箱根に出場した殿地琢朗選手は、住宅関係の会社に就職しました。

法政大学の主将・清家陸選手は、大学ではメディア社会学科で学び、卒業後は地元・愛媛の南海放送に就職し“伝える側”へと転身します。

また、昨年の箱根駅伝を制した駒澤大学は、佃康平選手ら全員が、大学で競技を退きます。

箱根ランナー全員の進路を紹介し切れませんが、新天地での活躍が期待されます。

一方で、“5年生”としてチームに残る選手もいます。

創価大学の嶋津雄大選手は、近年躍進が目覚ましいチームの中心選手で、今年の箱根駅伝では4区区間賞を獲得しています。3年時に休学していた期間があり、大学5年目も箱根駅伝を目指します。國學院大學の島崎慎愛選手は、昨年の日本学生ハーフマラソン選手権で3位に入っている実力者。今年の箱根駅伝は1区を予定していたものの、ケガで走ることができませんでした。

なお、箱根駅伝の参加資格には「本大会並びに箱根駅伝予選会出場回数が通算4回未満である者(予選会のみ出場の場合も回数に含まれる)に限る。なお、出場とはエントリーした時点で出場とする」とあり、嶋津選手、島崎選手ともに、過去のエントリー回数は3回のため、あと1回参加資格を有しています。両校とも勢いがあり、箱根駅伝初優勝への機運が高まるなか、両選手は快挙へのキーマンとなりそうです。

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