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【高校サッカー】龍谷富山高校が初出場 躍進背景に元Jリーガーの存在

2024年12月25日 20:12
【高校サッカー】龍谷富山高校が初出場 躍進背景に元Jリーガーの存在
いよいよ3日後に開幕する第103回全国高校サッカー選手権大会。県代表の龍谷富山高校は今月29日に初戦を迎えます。初の全国出場を決めた背景には元Jリーガーの支えがありました。

沖縄県代表・那覇西高校との初戦に臨む龍谷富山。

学校にある土のグラウンドはトレーニングを行うにはあまりにも狭く日々の練習は市内にある人工芝のグラウンドまでバスで移動して行っています。

全国の私立の強豪校に比べて決して恵まれた環境とは言えませんが、創部21年目を迎えた今年、初めて富山の高校サッカーの頂点に立ちました。

躍進の背景には今年度から取り組んだ指導体制の強化があります。

宮林渉選手
「プロを経験した人たちの雰囲気とか練習への熱量がまず違くて最初にそこを感じました」
横山旺世キャプテン
「説得力が間違いなくあるし、これからもっと成長するためにはこの二人が必要な存在だなって思います」

今月、全国大会初戦まで1か月を切るなか選手たちとトレーニングを行っていたのは松原優吉さん、そして窪田良さんです。

この名前を聞いてピンときた方もいるのでは?

2人はかつてカターレ富山でもプレーした元Jリーガー。

2017年にはキャプテンも務めた窪田さんはJ通算99試合に出場。

そして松原さんはディフェンダーとしてJ通算171試合に出場した経験を持ちます。

いまはともに社会人の北信越1部リーグ、富山新庄クラブに所属する現役の選手で、今年6月からは濱辺監督の打診を受け龍谷富山のコーチとしても活動しています。

トレーニングでは現役選手ならではの光景が。ただ指示を送るだけでなく、高校生たちと一緒にボールを蹴って指導します。

窪田良コーチ
「(自分たちは)技術がすごくあるような選手っていうタイプではなくて試合中に本当頑張ってハードワークしてってところでプロでもやってきた選手なので、そういったところを一番に伝えたいという思いで僕自身も松原も高校生と一緒にプレーする時は全力で取り組んでいた」

プロを経験する二人が伝えたかった「常に全力で取り組む姿勢」。

これこそが龍谷富山の課題でもありました。

松原優吉コーチ
「一番最初に見せてもらったのが守備の部分でハードワークっていう所が欠けている印象が強かったので、その部分で僕らが練習の時から声掛けさせてもらって、選手権の準決勝とか決勝の時には見た当初より遥かに成長しているというのは感じました」

その言葉通り、県大会では前線から惜しみなく走る献身的な守り。

球際の競り合いでは当たり負けしない体の強さを発揮した紫のイレブン。

試合を重ねるごとに守備に安定感が増し富山東との決勝では無失点で勝利を収め全国への切符を手にしました。

プロの世界を知る二人の指導を受け始めてからおよそ半年。

まもなく始まる選手権に向けて選手たちも自信を深めています。

宮林選手
「技術面もそうですし判断も自分たちとのレベルの差を感じたので、一緒に練習できているのがいい経験だなと思っています」
横山キャプテン
「プロを経験しているってことで守備面の強化は間違いなくチームとして底上げできた攻撃面に関しても技術が高い2人を見てみんな成長できたと思うので来てくれてありがたいなと思っています」

富山のサッカー界の繋がりが後押しした龍谷富山の快進撃。

ピッチで戦う選手、ベンチで戦うスタッフ。チーム一丸となって全国大会初勝利を目指します。

松原コーチ
「初めて選手権に出るということでいつも通り自分たちのプレーができるように僕らがサポートできればいいかなと思っています」
窪田コーチ
「こういう経験って人生で1回あるかないかなと思うのでとにかく楽しんで自分のプレーを思い切り存分に発揮してほしいなと思っています」
横山キャプテン
「たくさん期待をしてくれている富山県の人達がいると思っているのでその人たちのためにも1勝でも多く勝たせられるように頑張りたい」

初の大舞台で躍動した姿を。

龍谷富山対那覇西の1回戦は今月29日の正午からKNBテレビで実況生中継します。

松原さん、窪田さんの2人は選手権でもベンチに入ってチームをサポートする予定です。
最終更新日:2024年12月25日 20:16
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