「無失点で明訓らしいサッカーができた」 堅守・新潟明訓が“全試合・無失点”で優勝 9大会ぶり全国へ 全国高校サッカー県大会 《新潟》
高校生による激闘が繰り広げられました。11月10日、全国高校サッカー選手権新潟県大会決勝が行われ、新潟明訓が開志学園JSCを破り9大会ぶりの優勝を飾りました。
103回目を迎えた全国高校サッカー選手権大会の新潟県決勝。準決勝までの4試合を無失点で勝ち上がった新潟明訓と4試合で32得点をあげた開志学園JSC。堅守が武器のチームと抜群の得点力を誇るチームによる戦いがデンカビッグスワンで始まりました。
■前半
試合はいきなり動きます。キックオフからわずか40秒でした。
(実況)
「ロングスローから競ったセカンドボール…右足でシュート…もう一度!先制点は新潟明訓高校」
2年生、鈴木快空が押し込み先制。新潟明訓 1点のリードを奪います。
前半13分にはフリーキックのチャンスを得ると16番清野のキックにキャプテンの斎藤瑛太!惜しくもオフサイドでゴールとはなりませんでしたが新潟明訓がチャンスを演出します。
攻撃力が自慢の開志学園JSCは前半16分、コーナーキックから3年生の岡田剛輝がヘディング!相手ゴールに迫ります。
早く追いつきたい開志学園JSC。ボールをエース・阿部日夏太にボールを集めます。
阿部は準決勝まで14ゴールをあげたチーム得点王。しかし、堅守を誇る明訓ディフェンダ―陣に阻まれネットを揺らすことができません。
■後半
エンドが変わった後半4分。徳丸祐希のクロスから最後はイヴァニツキー レオが左足を振りぬきます。
ゴールへの期待が高まります。
しかし、その1分後でした。徳丸のスルーパスに反応した阿部日夏太が明訓のゴールキーパー加藤と接触。危険なプレーとみなされレッドカードの判定に。
チームの得点源である阿部を失った開志学園JSC。ひとり少ない10人での戦いを強いられます。
数的有利となった新潟明訓は後半14分、14番・椿泰一郎のシュート!これはオフサイドの判定で追加点とはなりません。
続く後半39分にもキャプテン斎藤瑛太のシュート!バーに嫌われまたしても得点とはならず…
後半アディショナルタイムにも新潟明訓が猛攻を仕掛けますが、ここは開志学園JSCの途中出場・福田が身体を張りゴールを許しません。
去年同じ舞台で敗れた悔しさを晴らしたい開志学園JSC。ロングスローからファーに流れたところに途中出場の内海!最後まで諦めない姿勢をみせます。
そして…
(実況)
「思いを込めた右足!手を挙げた、ファーサイド!パンチングかき出した!そしてコーナーキック…いやここで試合終了のホイッスル」
開志学園JSCは数的不利でも諦めずにゴールに向かい続けましたが、新潟明訓がその鉄壁の守りを最後まで貫き、県内59校55チームの頂点に。そして9大会ぶり7回目の全国大会出場を決めました。
〈新潟明訓 鈴木快空選手〉
「最高です!筋トレ頑張って体を強化して絶対優勝します!」
〈新潟明訓 キャプテン 斎藤瑛太選手〉
「全国大会は厳しい予選を勝ち抜いてきたチームが揃うのでその中で自分たちの強さを発揮して絶対に勝ちたいと思います」
〈新潟明訓 坂本和也監督〉
「無失点で明訓らしいサッカーが最後までできて本当に生徒をほめてあげたい。新潟県民の思いを背負って戦いたいと思います。全国でもしっかり 明訓らしいサッカーを表現したい」
一方 全国への切符を2年連続で決勝の舞台で逃した開志学園JSC。
〈開志学園JSC 大林夏樹コーチ〉
「君たちと全国に行きたかった気持ちはかなりある。やっぱり3年間…泣かないと思っていたけどなやっぱり泣くな、無理だわ。あと一歩な…あと一歩だった。だけどこうやって頑張ればこういうところ(決勝)まで来られるっていうことはみんなが示してくれたから、これがつながっていけばまた開志学園は素晴らしい学校になるから」
〈開志学園JSC 宮本文博監督〉
「この経験と悔しさと活かしていくしかない本当にそれしかないんだよな。きょうのゲーム本当に最高だった素晴らしかった。やることは全部やれたし10人になってからも惜しいシーンもあったし、だけど結果は結果として受け入れなきゃいけないから前に進もう」
夢の全国の舞台を目指し最後の1秒まで戦い抜いた両校の選手たち。
参加59校2185人の思いを背負い、新潟明訓がこの冬、7度目の全国に挑みます。