ゴルフのドライバーの飛距離を競うドラコン競技で、アマチュア世界王者に輝いた男性が山梨にいます。50代を目前にプロを見据え、“ドラコン道”に情熱を注ぐ姿を追いました。

　ゴルフ練習場に響くスイング音。

　黙々と練習するのは金子伸二さん（49）です。

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「ゴルフは会社の仕事の関係で誘われてからですね」

　普段は昭和町で土木資材の販売を手がける会社を経営する金子さん。趣味はゴルフ。働き盛りの男性としては、珍しくない趣味…と、思いきや！

　9月、アメリカで開催されたドライバーの飛距離を競うドライビングコンテスト＝ドラコン世界大会アマチュア部門（45～50歳）に、日本チャンピオンとして出場した実力者なんです。

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「どうせ競技に出ているから、やるからには一番になりたい。自分の努力次第でもうちょっと上のステージに行けるかなと思った」

　世界大会は各国から集まった実力者15人がどれだけ遠くまでボールを飛ばせるかを競い合う、まさに「力と力のぶつかりあい」。

金子伸二さん
「折れた？」

　金子さん、競技中にあまりのパワーでシャフトが折れるハプニングも。

　しかし、その強烈なスイングで叩き出した飛距離「326ヤード」の記録で、念願のドラコン世界王者に！

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「年齢的にも最後のチャンスという勢いでアメリカに行ったけど、アメリカに行ったら僕よりも一回りも二回りも大きい外国人と試合をすることになったので、まさかその中で勝てるとは思っていなかった」

　35歳でゴルフを始めた金子さん。ドラコンに出会ったのは、その4年後でした。

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「ゴルフをしている中で周りの人から、ほかの人よりも飛距離が出ていると（言われて）。そこからドラコンという競技があることを知って、1回だけ出てみた」

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「たまたま優勝できて、これはおもしろい競技だなと。飛ばした人が一番強いという世界が、僕の性格にも合っていてのめり込んだ」

　金子さん、実は高校生の時、ウエイトリフティングで国体・日本一にも輝いたこともある実力者。

　学生時代に培ったパワーがドラコンに生かされているとも言えますが、悩みは当時痛めた腰の痛みです。50代を目前にして、これまで以上に体のケアは欠かせないといいます。

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「思いっきり体を使って振るので、いつも試合の後は車から降りられないくらい。腰を痛める時もあるので、それが一番（苦労する）」

　現在、自身が持つ最長の飛距離は441ヤード（403メートル）！来年はさらなる記録更新を目指します。

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「次の目標はプロで日本一を目指す。プロで優勝はアマチュアで優勝とはまた別物。山梨にプロのドラコン選手の日本一がいるのはいいじゃないですか。僕山梨大好きなんで」

　50歳で見据えるプロの道。その原動力はシンプルです。

ドラコン競技・アマ世界王者 金子伸二さん
「勝ちたいから。誰よりも飛ばしたい。日本一になりたいし、もう1回アメリカで勝負したい。それをかなえたい、それだけ」

（YBSワイドニュース 2024年11月21日放送）