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静と動…対照的な秋田の小正月行事 温かなおもてなし「かまくら」の絶景と激しい戦い「竹打ち」の勝負の行方をたっぷり

2025年2月17日 18:22
静と動…対照的な秋田の小正月行事 温かなおもてなし「かまくら」の絶景と激しい戦い「竹打ち」の勝負の行方をたっぷり

この土日は、“静”と“動”、対照的な小正月行事が行われました。

横手のかまくらでは、温かなおもてなしが観光客を出迎え、美郷町では、地域の人たちが激しい戦いを繰り広げる竹打ちが2年ぶりに行われました。

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15日までの積雪量は例年より少なかった横手市ですが、かまくらづくりには十分な雪が確保できたという今年。

市内につくられた約60のかまくらが、訪れた人たちを出迎えました。

そして、日暮れととともに、かまくらにも、ミニかまくらにも明かりがともされました。

市の中心部を流れる横手川の河川敷・蛇の崎川原は、約3500個のミニかまくらで、幻想的な雰囲気に。

横手のかまくらは、450年以上の歴史があり、水の神様をまつる行事や、子どもの雪遊びなどが合わさって生まれたといわれています。

神奈川から
「めちゃくちゃきれいで、なんか幻想的な世界というか、夢にいる感じがしました」

アメリカから
「初めて見たけれど、かまくらはとても美しい。形もきれいで、とても気に入った」

5年ぶりに土日に重なったということもあり、2日間で去年よりも7万人ほど多い約24万人が訪れました。

「大変あまえこ(甘酒)熱いので、注意して飲んでください」

地元の子どもたちが、甘酒や餅を振る舞います。

神奈川から
「(かまくらが)あったかくて、この町のもてなしもあったかいし、すごく良かったです」

今年も、横手ならではのおもてなしが、訪れた人たちの心を温めました。

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去年は雪不足で中止となったため、2年分の思いを背負って、いまかいまかと待ちわびる人たちで、熱気に包まれた会場。

「竹うち」は、700年以上の歴史があるとされる、国の重要無形民俗文化財、「六郷のカマクラ」を締めくくる行事です。

15日は、美郷町の外からも含め、200人を超える打ち手が参加しました。

打ち合いは3回。

町が北軍と南軍に分かれ、長さ8メートルほどの青竹を使い、闘志みなぎる勇壮な姿が見物客の目を引き付けます。

京都から
「いや~、すごい。こんなの初めて見ました」
兵庫から
「願い事を書きました。あれを焼かれるのが、私も書いたんですけど、それを楽しみに待ってます」

2回目の打ち合いが終わると、人々の願い事が書かれた五色の短冊「天筆」を焚き上げる「天筆焼き」が行われます。

焼けた天筆が空高く舞い上がることで願いが叶うとされていて、地元の子どもたちや観光客が、それぞれの思いを胸に、次々と焚き上げていきます。

天筆焼きのあとは最終戦。

伝統行事は佳境を迎えます。

北軍が勝てば「豊作」に、南軍が勝てば「米の値が上がる」と言い伝えられていますが、今年の結果は。

「勝者は南軍!いぇーーーい!!」

今年は伝統行事にふさわしい戦いを展開し、相手陣地に深く攻め込んだ南軍の勝利で幕を閉じました。

南軍総大将 高山倫一さん
「いや~、これ以上のものはない、勝つために来たから。米の値段も上がってきたし、まだまだ百姓さんは足りないと思うんだけど、物価も上がってきたので、給料も上がってほしいと。この戦いを通じて元気になってくれればなと思ってます」

県内各地でにぎわいを見せた小正月行事が終わると、少しずつ春の訪れが近づきます。

最終更新日:2025年2月17日 18:42
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