JR横手駅東口の再開発事業　施工不良を是正する工事が完了　工事を手掛けた共同企業体がすべての費用を負担すると会見で明らかに

JR横手駅東口の再開発事業で、複合ビルの施工不良が隠ぺいされ完成間近に発覚した問題で、傾いた柱や梁を立て直す工事が完了しました。最初の工事も是正工事も手掛けた共同企業体が記者会見を開き、是正工事にかかった数億円規模の費用は自分たちで全て負担する方針を示しました。

複合ビルの施工不良の隠ぺいは去年7月、工事がほぼ完了した段階で発覚しました。

横手建設武茂広行社長（去年7月）
「深くお詫びを申し上げます大変申し訳ありませんでした」

施工不良があったのは、JR横手駅東口で進められている再開発事業のシンボルとなる、地上7階建ての複合ビルです。

ボルトの設置ミスを発端に、柱を傾けたり梁を切断したりしていました。

原因究明に当たった第三者の弁護士の調査では「現場代理人と監理技術者は施工不良を認識していたものの、工期を優先し、是正や設計・監理者への報告を行わずに工事を続行した」として、著しいコンプライアンス意識の欠如と人員不足、それに管理体制の不備などを指摘していました。

去年10月から進められていた是正工事が完了したことを受けて、発注した再開発組合や施工した共同企業体が記者会見を開きました。

横手駅東口第二地区市街地再開発組合　佐藤誠一組合長
「補償関係も並行して進んでございます。再開発組合といたしましては、実損部分につきまして特定代行業者（共同企業体）に請求していく考えでございます」

「（油圧）ジャッキによる保持した状態で是正柱を取り外し、鉛直に立て入れ直すという非常に難しい難工事でございました」

「今回のことを教訓としてしっかりと再開発事業が完了することを願うばかり」

是正工事にかかった費用は数億円規模で、全て施行した3社による共同企業体が負担する方針を示しています。

複合ビルは今年8月末に再開発組合に引き渡される予定です。