男鹿半島や鹿角市で大地震が起きたら…能登半島地震からの教訓 県が対応策を検討
能登半島地震を教訓に、県は、地理的な特徴が似ている男鹿半島や山間部にある鹿角市で、大規模な地震が起きた場合の具体的な対応策を検討しています。
16日は、前提となる課題について出席者が意見を交わしました。
学識経験者や消防、自衛隊など約50人が出席した、16日の会合。
最大震度7の地震が発生した場合を想定し、地震の揺れや津波の発生に伴う直接的な被害と、そこから生じる15の課題が示されました。
元日に起きた能登半島地震では、道路が寸断されて孤立集落が数多く発生したほか、多くの人が避難所での生活を余儀なくされる中、空き巣などの犯罪も相次ぎました。
跡見学園女子大 鍵屋一 教授
「直接被害を防ぐには、耐震化しかない。耐震化をちゃんとやらないでほかの対策をいくつやっても、結局家が多くつぶれて、火災が発生して、避難所に人が多く押し寄せて、そして環境が悪くなって、治安が悪くなっていくわけですので、耐震化をすることによってかなりの部分はカバーできるはずですから。耐震化が重要だと改めて主張したい」
県によりますと、住宅の耐震化率は、2020年12月の時点で男鹿市が64パーセント、鹿角市が71.3パーセントと推計されていて、全国平均を下回っています。
このほかにも、能登半島地震の被災地では復興が遅れているとして、復興計画の素案を事前に作っておくことが大事だといった意見が出されました。
今回示された課題をもとに、県は今年度中に大地震が起きた時の具体的な対応策を取りまとめることにしています。