バルブから水漏れ 高濃度の硫化水素を検出 3人死亡のマンホール事故から1週間 事故後の見分などで新たに分かったことは…
男鹿市脇本で下水道管の工事をしていた作業員3人がマンホールの中で相次いで倒れ、その後死亡してから14日で1週間です。
警察は業務上過失致死の疑いも視野に、捜査しています。
熊谷奈都子記者
「下水道管の復旧作業をしていた男性作業員3人が亡くなった事故から、1週間です。現場には多くの花が手向けられています。」
今月7日、男鹿市脇本樽沢の県道で県が管理する下水道管の復旧工事を行っていた男性作業員3人がマンホール内で相次いで倒れその後、搬送先の病院で死亡が確認されました。
県によりますと作業前の検査でマンホール内に有毒ガスの発生はなく、酸素濃度も問題ないことが確認されていました。
前日までに下水道管の交換が終わり、この日は午前9時半ごろから通水試験が行われていました。
当時、マンホールの中には作業員1人がいて、通水後に何らかの理由で倒れ、助けに入った作業員2人も相次いで倒れました。
消防が3人の救出に入った際、マンホール内には隊員の腰のあたりまで水が溜まっていたということです。
3人は酸欠または通水後の有毒ガスの発生で死亡したとみられています。
また、県と警察、それに秋田労働基準監督署などが10日に水を抜いて実況見分を行おうとしたところ、マンホールと下水道管をつなぐバルブから水漏れが起きていることを確認しています。
さらにマンホール内からは通常より濃度の高い有毒ガス=硫化水素が検出されたということです。
国は、酸欠などの恐れがある場所で、労働者に救出作業を行わせる際、空気呼吸器などを使用させなければならないと定めていますが、当時3人はいずれもマスクなどを着用していませんでした。
警察は業務上過失致死の疑いも視野に、捜査しています。