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住宅街のスーパーにクマが入り込んだ想定…警察や自治体、猟友会の役割と対応を確認する訓練 北秋田市

2025年1月28日 18:03
住宅街のスーパーにクマが入り込んだ想定…警察や自治体、猟友会の役割と対応を確認する訓練 北秋田市

県内では去年、相次いでクマが建物に入り込み、その後もとどまり続けました。

建物内は居場所の特定が難しく、猟銃の使用が原則禁じられていることもあり、その対応は長時間に及ぶ傾向にあります。

去年11月に秋田市のスーパーにクマが入り込んだ時は、捕獲して運び出すまでに約55時間かかりました。

こうした状況を踏まえて、北秋田市で28日、クマが建物に入り込んだ想定で訓練が行われました。

警察や自治体、それに猟友会といった関係機関が、それぞれの役割と対応の手順を確認しました。

訓練は、北秋田警察署が行ったもので、県と北秋田市と上小阿仁村、それに地元の猟友会、合わせて30人が参加しました。

クマが建物に入り込むと、どこに潜んでいるか分かりにくく、居場所の特定が難しくなります。

今の法律では、建物内での猟銃の使用は、警察官の命令があった場合などを除いて禁じられていることもあり、その対応は長時間に及ぶ傾向にあります。

県内では去年、建物内のクマを捕獲して運び出すまでにほぼ丸3日かかったこともありました。

28日は、それぞれがとるべき対応を確認したあと、住宅街にあるスーパーにクマが入り込んだ想定で訓練が行われました。

建物内に入ったクマが、どこにいるか分からないため、警察は、窓からの確認を試みます。

「(クマは)店舗のシャッターが開いている箇所とは距離があるので、現在の状況であれば出入口を閉鎖することは可能。どうぞ」
「現地本部了解」

対応する人の安全を確保しながら、事態を少しでも早く収拾するためには、より一層の警戒と、それぞれの機関の連携・協力が欠かせません。

28日は、警察が周囲の警戒に当たりながら、店の裏口に猟友会が捕獲用のおりを設置する手順までを確認しました。

北秋田警察署 地域課 千田永生 巡査部長
「行政や猟友会さんたちとの連携の重要性っていうのを今回再認識させられたところであります」
記者
「具体的にどの辺りで連携の必要性を感じれらました?」
千田 巡査部長
「警察力だけではクマに対応することは非常に難しいと思いますので、行政さん方の、猟友会さん方のおりだとか、そういう準備とかも重要になってきますので、そこをいかに素早くやっていく必要があるのかなというのを今回認識したかなと思います」

北秋田地方連合猟友会 田中文隆 会長
「当事者、あるいは警察、あるいは自治体、こういう方々と話しながら、やはり職務分担といいますか、役割分担といいますか、そういうものをきちっと分けたような形で、その場その場で状態が違ってくると思いますので、そこは協議しながらやっていかなきゃいけないんじゃないかなと、こういうふうに思います」

警察は、今後も、こうした訓練を重ねて、関係機関との連携を深め、クマが建物に入った際に迅速に対応することを目指しています。

最終更新日:2025年1月28日 18:33
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