大規模災害に備えて“水族館同士”が協定を締結!生き物たちの暮らしを守る支援と防災対策
元日に発生した能登半島地震をはじめ、各地で大きな地震が頻発するなど、様々な災害リスクが高まる日本。
そんな状況をふまえ、名古屋市の『名古屋港水族館』は、『葛西臨海水族園』と『新潟市水族館マリンピア日本海』の3者で、「大規模災害発生を想定した相互救援に関する基本協定」を締結しました。
『名古屋港水族館』にとって、災害に関する協定の締結は今回が初めて。同館によると、協定締結を通して、震災等で被災し、飼育施設機能の維持に救援が必要となった場合、3者の間で、人的技術支援や物資の提供等が相互で実施され、広域で連携を図ることができるそう。
具体的な救護内容としては、被災園館からの生物の避難や移送、一時保管などを想定しているそうです。
先に『葛西臨海水族園』と『新潟市水族館』の2園館で協定が締結されており、令和6年4月1日から『名古屋港水族館』も参加する形で、“3者”による協定が決まったという今回。
3者が協定を結んだ理由として、『名古屋港水族館』は「災害の規模が広範囲にわたると、狭域内での協定では機能しない可能性が高いため、関東地方、日本海沿岸、東海地方の離れた園館で協定を締結しました」と、“各館同士の距離間”を加味した上での構成であることを述べました。
震災発生時に生き物たちを守るため、協定を締結した3つの水族館。『名古屋港水族館』によると、能登半島地震で『のとじま水族館』が被災した際は、「(公財)日本動物園水族館協会」や「(一社)日本水族館協会」の呼び掛けにより、他園館による支援が行われたこともあるそう。
耐震設備や避難方法など施設や人々を守る対策のほか、その施設で暮らす“生き物たち”を守る対策や支援も広がっているようだ。