名古屋発祥の遊具が「都市公園制度制定 150 周年記念公園施設」に登録決定 名古屋市
明治6年1月に発せられた太政官布達第16号がはじまりといわれる「都市公園制度」。国土交通省では、令和5年にこの“太政官布達”から150周年を迎えることから、「都市公園制度制定150周年記念事業」を実施。事業の一環として、「都市公園制度制定150周年記念公園施設登録」が行われました。
国土交通省によると、「都市公園制度制定150周年記念公園施設登録」とは、“都市公園”が人々の暮らしやライフスタイルを投影しながら果たしてきた役割を振り返り、それらを象徴し、かつ現存する公園施設を登録する取り組み。先人が築いてきた公園整備のプロセスなどを記録し、都市公園のさらなる発展を目指すことを目的としています。
そんな「都市公園制度制定150周年記念公園施設」に、名古屋発祥の遊具「プレイマウント」とHisaya-odori Park の「ミズベヒロバ」の登録が決定。
「プレイマウント」は、その形やデザインから“富士山すべり台”と呼ばれ、50年以上に渡って市民に親しまれてきた遊具。名古屋市によると、令和5年4月現在、「プレイマウント」は市内に80基設置されているそう。実は「プレイマウント」は、名古屋市の職員が図面を作成し、昭和41年度に名古屋市千種区の『吹上公園』に設置したことがはじまり。その後、共有の構造図としたことで、昭和40~50年代を中心に市内の各公園に設置が進められていきました。
登録決定を受け名古屋市担当者は、「全国のなかで(「都市公園制度制定150周年記念公園施設」に)「プレイマウント」が選ばれたことは喜ばしいことです」とコメント。また、「施設の所在地として『吹上公園』の「プレイマウント」が登録されていますが、名古屋市としては「プレイマウント」そのものをアピールしていきたいです」と述べました。
頂上に立てば公園を360度見渡すことができ、子供たち自身が自由にすべり降りる方向を決められる「プレイマウント」。登録基準である、“都市公園が果たしてきた役割・機能を象徴し、一地域にとどまらず複数地域の都市公園で整備された施設”として、現在も子供たちから大きな人気を集めています。
また「ミズベヒロバ」は、先駆的な取り組みのもと整備された『久屋大通公園』における、象徴的な都市公園施設として選出。水盤に映し出されたテレビ塔を背景に写真を撮影するなど、Hisaya-odori Parkの名所のひとつとなっており、ライトアップなど多彩な演出で来園者を楽しませています。
今回行われた「都市公園制度制定150周年記念公園施設登録」では、全国各地にある165の公園施設を登録。これからも街の“憩いの場”として、人々の心を癒やし、日常に寄り添っていくことでしょう。