「越前ブルー」の世界 全国のダイバーを魅了、今の時期だけの絶景 さまざまな生き物との出会いを楽しむ
福井のこの時期ならではの絶景です。越前町の海中では、大勢のダイバーをひきつける「越前ブルー」の世界が広がっています。
日本海を代表するダイビングスポットのひとつ越前海岸。8月中旬から9月にかけては海の透明度が高く、ダイバーの間では「越前ブルー」と呼ばれています。
案内してもらったのは、30年以上越前の海に潜り続けるダイバーの中瀬保幸さん。
アシストを受けながら、空気タンクを背負って海に入ります。
記者
「もう9月の半ばですが、水温は28度ぐらいあり、暖かい。気持ちが良い」
海藻の生い茂る美しい磯を通って目指すのは、透明度の高い水深10メートル付近です。
潜っていくとさまざまな魚と出会います。
なかにはユニークな行動をする魚も。
ダイビングハウス Sea More 中瀬保幸さん
「オハグロベラのオス。自分のテリトリーにしたいから、オス同士で縄張り争いしている」
本来なら南の海に生息するはずの魚も見つけました。
中瀬保幸さん
「ソラスズメダイ、ミノカサゴ、フエフキなど、南の方の魚の卵が海流に乗って流れてきて、ここでかえって大きくなっている。来年の春までは生きられない」
こうした魚は「死滅回遊魚」と呼ばれ、海水温が低くなる冬には死んでしまうそうです。
潜り始めて30分。水深10メートル付近の開けた砂地へ到達すると、そこには幻想的な“青の世界”が広がっていました。
中瀬保幸さん
「水温が高くなってきて、安定して高い水温がずっと続くと、私が思うにプランクトンが暖かい水温で生きられないから、海が青く見える」
「やっぱり四季折々の魚が見れるのと、透明度が高いのが越前海岸の魅力。海に興味のある人はどんどん遊びに来て欲しい」
この時期だけの「越前ブルー」。自然豊かな福井が誇る海の中の絶景です。
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体験ツアーはダイビング経験がなくても、水着やタオルを持参するだけで参加可能。