天候に左右されず室内でシイタケ収穫体験 若い姉妹が運営するキノコ農園が人気 飲食店からも引き合い
日に日に寒さが増すこの時期、鍋の具材として欠かせないのが「キノコ」です。
鯖江市の住宅街に室内で収穫体験が出来るユニークなキノコ農園がオープンしました。農園を運営しているのはキノコを愛する若い姉妹。2人が育てた肉厚で新鮮なキノコは飲食店からも好評のようです。
ジューシーな焼きシイタケに、シイタケのうまみたっぷりの炊き込みご飯。さらに「みそ汁」に、「あんかけ」まで、キノコをふんだんに使った「キノコ御膳」です。
この御膳に使われている「シイタケ」と「なめこ」は鯖江の住宅街で収穫されたものです。
■前田さん姉妹
「なめこは倒れているものがあるから、割れているものとかを取り除いたほうがいいね」
キノコを育てているのは、姉の前田有美さん(30)と妹の知恵さん(28)です。
■前田有美さん
「もともとマッサージの仕事をしていたが、内面からの健康って大切だなと思って、食べるものを気をつけたいなと思っていたので、キノコを育ててみようと思った」
体の内側からの健康づくりに関心を持った姉の有美さんが、1年半ほど前から県外の農家に出向いて、キノコの生育方法などを学び、今年8月に妹の知恵さんと一緒にキノコ農園「鯖江隠れ家きのこ」をオープンさせました。
■妹・知恵さん
「一人でできない作業があるので、一緒にやることが多くて、配達に行ったりしている 周りの子でもで、買ってくれた人が、今まで食べられなかった子がキノコを食べられるようになったと言われた時はうれしかった」
住宅街にある姉妹のキノコ農園は、父親が所有していた築70年を越えたの空き家を活用しました。
■前田有美さん
「ここは曾祖父が機屋として使っていた場所だが、長年空き家となっていたので、ここでキノコを栽培できたらいいなと思って 壁が土壁だが、これが湿気のコントロールする力があると聞いたので、これをキノコ栽培に生かせないかなと思っている」
今の時期は「シイタケ」と「なめこ」を育てていて、鯖江市や福井市の10店舗以上の飲食店に卸しています。
収穫してその日のうちに届く新鮮で立派なキノコは地元の料理人にも好評です。
■ときの蔵 西川壮大店長
「前までは県外のキノコを使っていたから、空輸で東京されてからこっちに来るので2、3日から一週間かかっていたが、鯖江の農家だと、採れたてをその日に持ってきてくれるので、新鮮なまま使えるのでありがたい」
■音生かし
「シイタケの取り方だが、軸をもってぽきっと すると採れる」
姉妹の営むキノコ農園では、天候に左右されずに室内で収穫体験も出来ます。
■妹・知恵さん
「やはりこれだけ大きいので、そのまま焼いて食べるのが一番おいしく食べられると思う 私はバター焼きかな」
これまでに県の内外から200人以上が収穫体験に訪れています。
採れたキノコは量り売りもしていて、リピーターも増えているそうです。
■リピーターの女性
「私は秋の味覚と思っていたが、家の中でいろんなキノコがどんな時でも収穫できて、主婦には良いかなと」
■キノコ狩り初体験の女性
「きょう丁度すき焼きなのでシイタケを入れたい なめこはやっぱり味噌汁が良いかな お吸い物が良いかなと悩むところ 一番良いなと思ったのが、工場跡地を上手く活用してこういうのが出来るってすごい 正直まだ若い人だったし、買いに来たいなとか、他の人にも教えてあげたい」
■妹・知恵さん
「姉妹だからこそ言い合えたりとか、本音が言えると思うので、2人でがんばってもっと大きくしていきたい」
■姉・有美さん
「食べるものの大切さが皆さんに伝わると良いなと思うのと、自分で採ることの楽しみ それが食育などにつながっていくと良い」
若い姉妹が営む住宅街のキノコ農園。
収穫体験をしたり、実際に味わったりすることで、キノコの新たな魅力を発見できそうです。