県内でインフルエンザの感染拡大続く クリニックは発熱外来の対応に大わらわ 薬も不足気味
年末年始を控える中、県内でインフルエンザの感染拡大が続いています。福井市のクリニックでは発熱外来の対応に追われる一方、薬不足も懸念しています。
■電話応対
「発熱はいつから?」
福井市内のクリニックでは、インフルエンザの疑いのある患者の増加を受けて、一般の診療とは別に、発熱外来を設けて、自家用車の中や隔離した部屋で検査や診察を続けています。
■クリニックのスタッフ
「インフルエンザA型という診断となる あさ8時半の電話から、発熱外来の問い合わせが殺到していて、電話回線がつながらない」
このクリニックでは、25日朝も発熱を訴える患者からの問い合わせが相次ぎ、スタッフが感染対策をした上で、駐車場に停めた車の中で検査を済ませていました。
■受診した患者
「家族が帰省してくるので」
■クリニックのスタッフ
「新型コロナ陽性」
■医師
「いつぐらいから家族が帰省するんですか」
■患者
「本当はきょう 子どもは小さいので」
■医師
「それは控えたほうがいいかもしれないね」
このクリニックでは、24日には17人が発熱外来を受診し、検査した人の3割がインフルエンザや新型コロナに感染していることがわかりました。
■つながるクリニック紅谷浩之医師
「先週から増えていて、今がピークの真っ只中にいる感じ 都会からの流行地からの移動や、家族・親戚が集まる機会が増えたりするので、そういう意味ではさらなる流行が心配」
ところで、インフルエンザや新型コロナへの感染が確認された患者には、解熱剤やせきどめを処方していますが、患者の急増とともに薬不足の心配が出ています。
■紅谷浩之医師
「特にせき止めが出しにくく、薬局と相談しながら選んでいる できるだけ症状が強く出る人に、きちんと薬が行き届くよう、現場でも工夫していかないと」
県によりますと、先週16日からの1週間に、県内で新たにインフルエンザに感染した人の数は、1医療機関あたり21.69人と、前の週の2倍に増えました。
年末年始を控えて、忘年会や帰省など人の集まる機会や、県をまたいでの移動が増える時期となることから、県では改めて手洗いやうがい、それに部屋の換気といった基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。