テーマは柑橘(かんきつ)ゆずやレモン香る「九州チョコ深発見(しんはっけん)」カカオショックの影響も
2月14日のバレンタインデーを前に、福岡市のデパートで29日から、九州の食材を使ったチョコレートを集めたイベントが始まりました。カカオ豆の価格が高騰し「カカオショック」と言われるなか、ショコラティエたちの知恵と技術で、訪れた人を楽しませています。
大分県のワインを使ったボンボンショコラに、種子島の星空をモチーフに、種子島産フルーツを使ったチョコレート。29日から大丸福岡天神店で始まったのは「九州チョコ深発見(しんはっけん)」です。
■買い物客
「(チョコレート)めっちゃ好きです。宇宙をテーマにしたチョコで、サンプルを見ただけで欲しくて買いました。」
「買いました。オレンジピューレのチョコ。(自分への)ご褒美用で、仕事から帰って食べようと思います。」
今回のテーマは「九州柑橘(かんきつ)」です。全国から78ブランドが出店し、九州の素材を生かしたショコラティエ自慢の商品がそろっています。
■中村安里アナウンサー
「こちらのショーケースには赤やピンク、そしてオレンジなど、カラフルなチョコレートが並んでいます。いったい、どんな味がするのでしょうか。」
福岡県筑紫野市にある「アトリエ グラム・カカオ」が今回のために作ったのが、九州で採れた5種類の柑橘(かんきつ)を使ったボンボンショコラです。柑橘の風味とカカオのマリアージュを楽しめます。
■中村アナウンサー
「ゆずの香りがさわやかですね。ゆずが口の中でとろっと溶けます。溶けるのと一緒に香りもふわっと広がって、すごくおいしいです。」
さらに、愛知県からやってきたのは「RIB chocolate」です。洋菓子ブランド「クラブハリエ」で修業を積み、世界大会にも出場したショコラティエが立ち上げたブランドです。今回限定で、福岡市の能古島(のこのしま)の柑橘を使ったコラボ商品を用意しました。
■中村アナウンサー
「オレンジの香りが口いっぱいに広がります。カカオの苦みもしっかりありつつも、オレンジの苦みや酸味も感じることができます。」
チョコレートに欠かせない「カカオ」ですが、カカオ豆が採れる西アフリカの天候不順や病害などの影響で収穫量が減り、価格が高騰しています。
今回出店している福岡の洋菓子の老舗、チョコレートショップも、その影響を受けていました。
■チョコレートショップ シェフ ショコラティエ・峰岸菜々さん
「(カカオの仕入れ値は)1年前から約2倍に上がっています。単純に価格を2倍にするわけにはいかないので、自社で養蜂しているハチミツをたくさん使ったり、糸島市のレモンを使ったりして、新しいおいしさを目指しています。」
ほかの食材を生かすことで、使うチョコレートを減らす狙いです。
■峰岸さん
「価格の高騰は心苦しいですが、その中でよりおいしいものを目指して作ることが、私たちショコラティエの使命だと思っています。」
「九州チョコ深発見」は2月14日まで大丸福岡天神店で開かれています。