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ついに憧れのパリコレ出演 ダウン症のモデル菜桜さん 北九州市の“ド派手”衣装を華やかにまとい 福岡

2024年3月8日 18:38
ついに憧れのパリコレ出演 ダウン症のモデル菜桜さん 北九州市の“ド派手”衣装を華やかにまとい 福岡
ダウン症のモデル菜桜さんがパリコレ出演

ダウン症のファッションモデルが、憧れのパリ・コレクションの舞台に立ちました。北九州市の貸衣装店が、あの"ド派手"な衣装で世界の舞台に華を添えました。

北九州市の貸衣装店「みやび」、地元の成人式で有名なあの"ド派手"な衣装を生み出した店です。

和装デザイナーの池田 雅さんが見せてくれました。

■貸衣装店「みやび」店主・池田 雅さん
「菜桜ちゃんのランウェイの動画です。最高でしたね。」

自らがデザインした衣装がパリコレの舞台に立った姿です。

3月2日、雅さんの姿はフランス・パリにありました。エッフェル塔や凱旋門などをバックに記念写真を撮影する雅さんと、一緒に写真に納まるのは静岡県在住のモデルの菜桜さん、母の由美さんです。

■雅さん
「すごいよ、エッフェル塔。パリに来たね。気分はどう?」
■菜桜さん
「楽しい。パリコレ歩こう!」

菜桜さんは雅さんがデザインしたドレスを着て、パリ・コレクションにゲスト出演することになったのです。

生まれてすぐダウン症と診断された菜桜さんは、いくつもの合併症があり、小さいころから40回以上の手術を乗り越えてきました。

今は福祉作業所で働きながらファッションモデルとしても活躍しています。

生まれつき筋力が弱く、まっすぐな姿勢を保って歩くことが難しい菜桜さんですが、「いつか世界の舞台に立ちたい」という思いでウォーキングの練習などを重ね、SNSで発信してきました。

そんな姿が海外のデザイナーの目に留まりました。

■菜桜さんの母・由美さん
「障害があるので夢を1人でかなえられない。私も一緒にその夢に携わって。それがすごく楽しみ。 彼女も彼女なりに一生懸命、ひとつずつクリアしていって、 今がある。」

菜桜さんがみやびの衣装を知ったのは去年のことです。ニューヨークのファションショーに登場した衣装を見て、心を奪われました。

自分らしいドレスを作ってほしいと依頼しました。完成したのは和と洋を組み合わせた華やかなドレスです。

■雅さん
「菜桜ちゃんを“おひなさま”のような、“フランス人形”のような感じにしたくて。」

そして迎えた憧れの舞台、パリコレのランウェイを菜桜さんが堂々と歩きます。その姿を会場で見守る母親の由美さんの目には、涙があふれていました。

■雅さん
「上手だった、上手に歩けてた。」
■菜桜さん
「楽しかった。(Q.また歩きたいですか?)はい。」
■雅さん
「障害があっても夢をかなえることができるんだよって、夢を諦めずに努力することが本当に大切なんだなと思いました。」

パリコレを魅了した北九州発の"ド派手"衣装とダウン症のモデルは、「あきらめなければ夢はかなえられる」そんな思いを世界の舞台で伝えました。