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福岡・佐賀の国会議員が語る派閥とは  「政策集団として」麻生副総裁は存続の意向を初めて明言 

2024年1月29日 17:46
福岡・佐賀の国会議員が語る派閥とは  「政策集団として」麻生副総裁は存続の意向を初めて明言 
福岡・佐賀選出の国会議員が語る派閥とは

政治とカネの問題を巡り、大きく揺れている自民党ですが、麻生太郎副総裁は週末、自身の派閥を存続させる意向を初めて明言しました。解散や存続など自民党内の足並みがそろわない中、派閥に所属する地元選出の国会議員の中でも混乱が広がっています。

■自民党・麻生太郎副総裁
「“派閥”というものを“政策集団”として一層、我々は頑張っていかねばならないと思っています。」

27日、福岡県飯塚市で開かれた国政報告会で、自民党の麻生副総裁は、自身が会長を務める麻生派を存続させる意向を初めて明言しました。

自民党の派閥を巡っては先週、政治刷新本部で、派閥が本来の「政策集団」に生まれ変わるため、カネと人事から完全に決別するという中間とりまとめを決定しました。

これまでに6つあった派閥のうち、麻生派と茂木派は存続の意向を示す一方で、裏金問題が浮上した最大勢力・安倍派のほか、二階派と岸田派、さらに森山派も加えた4つの派閥が解散を決めました。

このうち森山派は、わずか8人の最小勢力です。所属していた福岡2区選出の鬼木誠衆議院議員は、
裏金が発覚したわけではないなかで、悔しさをにじませました。

■森山派 福岡2区・鬼木誠衆院議員
「一番小さい派閥で、議員一人一人も非常に仲が良かったので、ちょっと残念な気持ちはあります。1年生議員として入ってきた時に、議会のルールも何も分からない状態の時に、先輩がいて、いろいろな教育をしてくれたり、これからこういうことが起きるよと情報を共有したり、そういう意味では仲間がいるというのは心強いことなので。お金に関わる不祥事はなかったので、解散しなくてもいいんじゃないかというのもあったのですが、党全体として立ち直りをはかるという会長の考えもあり、うちの派閥は解散することになりました。」

一方、裏金問題が浮上し解散が決まった岸田派所属、佐賀県の岩田和親衆議院議員は、新たな派閥のあり方を受けて、今後について次のように述べました。

■岸田派 佐賀1区・岩田和親衆院議員
「今回の件は自民党の中で、派閥・お金の問題に関して大変大きな、国民の皆様からお叱りの声をいただいていることに大変申し訳なく思っています。自民党全体のあり方、また所属の政治家一人一人が、これからのことをしっかりと考えていく大事な節目になっていると思っています。仮に残るという形になっても、 お金・人事の面は党の方針として切り離されてしまう訳ですから、明らかに今までとは形が違ってくるものだと思っています。」

また、存続する麻生派の大家敏志参議院議員はFBSの取材に対し「麻生会長の決断に従います」とコメントしています。

派閥について、街の人に聞きました。

■高校2年
「ネットの意見では解散しないのはダメなんじゃないかというマイナスな意見もありますが、志が同じ人が集まって一つの目標に向かうには、やはり派閥は大事なんじゃないか。」
■70代女性
「変わらない。繰り返し。政権取るためにはお金でしょ。解散してもまたできるでしょ、派閥が。」

派閥のあり方が議論されることで、政治も変わるきっかけになるのでしょうか。そもそも派閥とは何なのか、現職の自民党の国会議員に聞きました。

まずは森山派所属、鬼木誠議員は「親しみやすく、仲のよい人たちが集まった組織。その組織内の先輩から指導や注意などの教育を受けて、みんなで成長していく」と話しています。

そしてもう1人、福岡6区で二階派の鳩山二郎議員は一般企業に例えて「大好きな上司がいたら、その上司についていくという感覚。考え方の近い人が集まった集団」と表現しました。

今回は、裏金問題をきっかけに派閥の存在自体に疑問の声が上がりました。ただ、一部の派閥が存続を決めた中で、裏金をはじめとする問題がすべて解決するのか、私たちも注意して見ていく必要がありそうです。