梅雨末期の大雨 3連休直撃 土砂被害も 一時 線状降水帯発生予測情報も発表
九州北部は15日も大雨に見舞われました。降り続く“梅雨末期の大雨”で土砂崩れが発生した場所もあり、雨を心配しながらの3連休となりました。
■元木寛人フィールドキャスター
「午前7時すぎの福岡県春日市です けさからの大雨で道路に水が溜まっていて車が水しぶきをあげて走行しています」
3連休を直撃した「梅雨末期の大雨」で福岡・佐賀には一時、線状降水帯発生の予測情報が出されるなど各地で厳重な警戒が続きました。
7月10日午前5時の降り始めから15日午後4時までの降水量は佐賀県嬉野市で270.5ミリ・久留米市耳納山で249ミリに達しています。
温泉地として知られる佐賀県嬉野市では14日。
■加藤雅大記者
「こちら急に雨脚が強くなり 地面にたたきつけるような雨が降っています」
視界は白くなり大きな雨粒が道路を激しく打ちつけていました。
12日には嬉野市を流れる塩田川の護岸が高さ約8メートル・幅約10メートルに渡って崩れているのが確認されました。ケガ人はいませんでした。
■樋口淳哉記者
「護岸が崩落した現場ですが雨の影響でしょうか 家のベランダ部分とみられる場所が さらに落ちています」
14日は宙に浮いていた住宅の一部が崩れ落ちていました。崩落した護岸の真上の住宅に住む人に聞きました。
■被災した三根知起さん
「ちょっと落ちかけていたサンルームが 15日午前1時くらいにガタガタと崩れてガラスが割れたりとか まだどこかで崩れるのではないかと怖いです」
さらに嬉野市内では住宅の真裏にある茶畑が崩れ石垣や土砂が自宅の窓ガラスを突き破りました。
消防によりますと高さ約3.5メートル・幅約12メートルが崩落しました。
■被災した中村繁康さん
「ガラガラ ドーンという音がして その時はガラスのガチャガチャという音がして慌てて下りてきてみたら こういう状況になっていて けっこう建物自体が大きく揺れるような感じ」
この家には親子3人が住んでいましたが当時、部屋には誰もおらずケガ人はいませんでした。
この大雨で観光客にも影響が出ました。
■福岡からの観光客(小学6年)
「Q.この雨は?ちょっと悲しい 本当はゴルフに行く予定だったが できなかった(ゴルフの代わりに)ホテルでゴロゴロした」
嬉野市内の土産物店では3連休に多くの観光客を見込んでいました。
■嬉野交流センター・飯田和道事務局長
「どこの店も そうだと思うのですけれど (客に)もう少し来てほしたかった」
20日には嬉野市内でイベントが行われる予定で準備が進んでいますが、イベントの関係者は天気がどうなるかやきもきしています。
■嬉野交流センター・飯田和道事務局長
「土曜夜市は町の子どもたちが一番楽しみにしている1年の中でも一番大きなイベントですので ぜひ晴れて 梅雨が明けてほしい」
交通機関にも影響が出ました。
九州新幹線は熊本から鹿児島中央までの上下線で始発から運転を見合わせました。
運転は昼ごろ再開しましたが、JR博多駅では交通の乱れに戸惑う利用客の姿が見られました。
■鹿児島に帰る親子
「どうしようかなと思って状況を見に来て (新幹線が)止まっていたら飛行機という手もあるので 飛行機で帰るかですね」
九州北部では16日夕方にかけて局地的に雷を伴った激しい雨が降る恐れがあります。
気象台はこれまでの大雨で地盤が緩んでいる所があり少しの雨でも土砂災害が発生する恐れがあるとして警戒を呼びかけています。