【クイーンビートル】浸水センサー「検査の前日に正しい位置に戻した」 隠ぺいが発覚しないよう細工
博多と韓国の釜山を結ぶ高速船、クイーンビートルの浸水隠ぺい問題です。JR九州高速船は国の臨時検査の際、鳴らないように上部にずらしていた浸水センサーを正しい位置に戻し、隠ぺい工作が発覚しないよう細工していたことが新たに分かりました。
JR九州高速船は、ことし2月「クイーンビートル」の浸水を把握しながら、その後、およそ4か月間、運航を続けていました。警報が鳴らないよう浸水センサーの位置を上部にずらすなどの隠ぺい工作をしていたことが、国の抜き打ち監査で発覚しています。
九州運輸局によりますと、ことし5月に臨時検査を行った際、浸水センサーは正しい位置にありましたが、問題発覚後のことし8月の調査で「検査の前日に正しい位置に戻した」とする証言を得たということです。
また、船長は「これ以上は(運航は)厳しいと判断し会社に伝えた」と証言する一方、会社の幹部は「船が水面と接する喫水線よりも下なら問題ないと思った」と、問題認識が甘かったことが明らかになりました。
国は、JR九州高速船に対し責任者2人の解任命令を出すとともに、10月末までに改善措置を報告するよう求めています。