煙の中・地下30メートルで命を救え! 設定を事前に明かされず救助訓練 福岡市消防局
元日に発生した能登半島地震で連日、救助活動が行われる中、12日、福岡市消防局は大規模な災害を想定した訓練を行いました。
訓練内容は事前に明かされておらず、普段よりも厳しい条件のもと、緊迫した救助訓練となりました。
12日、訓練に参加したのは、福岡市内の消防署に所属する救助隊員約70人です。
福岡市の中央消防署では、建物火災でケガ人が出たという想定で訓練を行いました。
訓練のシナリオを知らされていない隊員たちは、火災が発生して煙が充満した建物に入り、声を掛け合いながら取り残されたケガ人を助け出します。
元日に発生した能登半島地震で被災した地域では、連日、懸命の救助活動が続いています。
訓練は、あらゆる災害現場を想定し、普段の訓練よりも厳しい条件のもと行われました。
■永石莉里子記者
「地下30メートルのところで作業をしていた男性が救助されました。今から消防隊員たちによってロープを使って地上まで運ばれます。」
浸水対策のためにつくられた、福岡市の地下鉄天神駅から約1キロのところに位置する地下では、大雨で流された作業員3人を救助する訓練が行われました。
救助が必要な人が複数いる想定です。
■福岡市消防局・山脇弘志 警防課長
「逃げ遅れた人が何人いて、その中で誰を優先して救助するのか。隊員個人個人の力量もそうだが、いかにチームワークを発揮して速やかに救出するかが大事。」
福岡市消防局は、今回の訓練を今後の救助活動に生かしたいとしています。