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高湯温泉での事故を受け、温泉旅館で硫化水素ガスなどの安全対策強化・福島県

2025年2月19日 18:41
高湯温泉での事故を受け、温泉旅館で硫化水素ガスなどの安全対策強化・福島県
福島市の高湯温泉で3人の死亡が確認された事故で、3人が倒れていた場所は有毒ガスである硫化水素の濃度が高かったことがわかり、他の温泉旅館も安全対策を見直しています。

2月18日に事故が起きたのは福島市の高湯温泉です。温泉の「源泉」を管理するため山に入ったホテルの支配人など3人の男性が、山道の入口付近で倒れているのが見つかり、その場で死亡が確認されました。
倒れていた場所は有毒ガスである硫化水素の濃度が高く、3人は滞留した硫化水素を吸い込んだ可能性が高いとされています。

3人が亡くなったという知らせを受け、高湯温泉は今悲しみに包まれています。
■安達屋旅館 源泉管理を担当 佐藤由美子さん
「大変痛ましい事故だったと捉えていて、皆非常にショックを受けている」

もともと高湯温泉は、白濁の硫黄泉が湧き出る温泉地として知られています。そのため安全対策として防毒マスクを用意して源泉を管理しています。
ただ防毒マスクの着用義務など法的な規制はなく、着用については事業者それぞれの判断にゆだねられていると言います。

取材した安達屋旅館ではできるだけ防毒マスクを着用して、源泉を管理しているといいます。
また今回の事故を受けて安全対策の見直しを進めています。

■佐藤由美子さん
「今まで以上に対策をしたいということで、ガス検知器を必ず用意するということで準備を進めています」
硫化水素ガスを計測するガス検知器を導入し目に見えない危険を察知できるようにします。
■佐藤由美子さん
「出来る限りの対策をしながら、もちろん自分たちも無事に戻ってくることで皆さんに安全に利用いただけるよう対応していく」

高湯温泉観光協会は事故を受け19日、高湯温泉の旅館やホテルに安全対策を改めて確認するよう呼びかけました。
最終更新日:2025年2月19日 18:42