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「何十回・何百回、同じ話をしても辛い」20代の語り部が思う“語り継ぐ課題” 

2025年3月11日 20:22
「何十回・何百回、同じ話をしても辛い」20代の語り部が思う“語り継ぐ課題” 
東日本大震災の記憶を、どう次の世代に伝えていくか。
東日本大震災・原子力災害伝承館の職員で語り部としても活動する横山和佳奈さんとお伝えします。

■直川アナウンサー
「横山さんの出身は隣の浪江町です。この鮮やかな赤い衣装が印象的な田植踊りが有名ですよね。それをつなぐ立場になった横山さんにとって、故郷ってどんな存在ですか?」
■横山和佳奈さん
「故郷について改めて考えることってなかなかないと思うんですが、震災をきっかけに故郷ってすごく大事なものなんだと気付きました。あと私の核になっているものというか、自分の軸なんだなと思いました。」

■直川アナ
「具体的に何を、どんな思いで伝えていらっしゃるんですか。」
■横山さん
「私は津波で家族を失っているんですが、そういった自分の経験は勿論お話しますが、聞きに来てくれた方がもしかしたら、今度どこかで被災してしまうかもしれないので、そういう時にどうしたら命を守れるか、防災につながる話しをしています。」

■直川アナ
「自身の経験を話すことを負担に感じることはありませんか?」
■横山さん
「何十回・何百回、同じ話しをしても、未だに後で辛かったと思うことがあります。」
■直川アナ
「それでも語り継ぐ意味、14年という歳月をどう感じていますか?」
■横山さん
「私自身は命を守って欲しい。という一心で語っているんですが、伝承館に来てくれる、特に小中校震災学習という形で来てくださっているんですが、みんな震災を知らない世代になってきています。語り部をしている皆さんも60代・70代が圧倒的に多いので、若い世代に引き継いでもらう難しさを感じています。」

■直川アナ
「教科書でしか学ばない世代を増えてきますから、次の世代に伝えることをつないで行かなければならないですね。」
最終更新日:2025年3月11日 20:22