【電車内の“迷惑行為”GW期間中は特にご注意を】一方で「心が温まった」という具体例も
新型コロナが「5類」になってから初めてのゴールデンウィークが始まり、交通機関は混雑が始まっています。27日午前中の新幹線ホームでは大きな荷物を抱えた旅行者や家族連れなどの姿が多くみられました。話を聞いた母親は「人が多くてびっくり」と話していて、電車の中は多くの人で混雑状態。5月6日までの東北新幹線指定席予約状況(4月12日時点)はすでにコロナ禍前の2018年を上回っていたといいます。この状況の中で注意したいのが“迷惑行為”。多くの人が利用する電車には当然、マナーが求められますが、他の利用者に迷惑をかける人はなかなか減らないようです。
日本民営鉄道協会が実施した「駅と電車内の迷惑行為ランキング」(2023年10月~11月30日実施・8210人回答)によりますと、最も迷惑な行為として挙げられたのが「座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等)」でした。そして、昨年の5位から2位に上昇したのが「周囲に配慮せず咳やくしゃみをする」。新型コロナが“5類”に移行されましたが、依然として多くの利用者が感染症対策に気を使っている様子がうかがえます。3位は「乗降時のマナー(扉付近で妨げる等)」でした。
1位の「座席の座り方」のうち、最も迷惑に感じる行為についても調べたところ、1位は「座席を詰めて座らない(間を広く取る、荷物を置く等)」、続いて「座りながら足を伸ばす・組む」、「荷物や身体が隣の人にぶつかる(大きな荷物を抱える、足・肘を広げる、腕を組む等)」、この3つで全体の8割以上を占めています。
「乗降時のマナー」のうち、迷惑に感じる行為については、1位が「扉付近から動かない(乗降を妨げる、奥に詰めない等)」、続いて「降りる人を待たずに乗り込む」で、この2つで全体の8割近くを占めています。
全体の5位にあげられていた「荷物の持ち方・置き方」のうち、迷惑に感じる行為について、1位は「背中や肩のリュックサック・ショルダーバッグ等」、続いて「傘の取り扱い(濡れた傘・先端を向けられる等)」、「座席に置く」、この3つで全体の8割以上を占めています。
こうした迷惑行為は徐々に少なくなってほしいと多くの人が感じることだと思いますが、改善しているかを調べたところ、「変わらない」と答えた人がなんと43.2%にのぼり、「改善された」「やや改善された」の割合は減少した一方、「やや悪化した」「悪化した」の割合は増えたということです。
一方、「うれしかった」「心が温まった」と感じた行為については、具体的な事例が寄せられています。
「配慮が必要な方に席を譲っている行為を見かけたとき」や「ベビーカーの乗降の補助をしてくれたこと」、「駅員さん・車掌さんの温かい一言・アナウンス」、「子供と電車を利用し降車した後、走り去る電車の車掌さんが子供に手を振ってくれたこと」など、私たちの普段の行動や一言が誰かの心に届いていることが分かりました。
いよいよ始まったゴールデンウイーク、迷惑行為に気をつけながら、温かい気持ちを大切に、みんなで楽しい思い出をつくりたいですね。