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【池上彰さん解説】アメリカ大統領選 「もしトラ」で何が変わる?

2024年5月19日 16:36
【池上彰さん解説】アメリカ大統領選 「もしトラ」で何が変わる?

アメリカ大統領選がおよそ半年後に迫っています。アメリカだけでなく、日本や世界の行方も左右する選挙となりそうです。

地元・広島でのサミットで各国の首脳たちとの結束を強めた岸田総理。
先月には、国賓待遇でアメリカを訪問し、バイデン大統領との蜜月ぶりをアピールしました。

■岸田首相
「国際社会は歴史的な転換点にあります。今こそ、日米両国が、グローバルなパートナーとして真価を発揮すべき時である」

アメリカでは11月に大統領選挙が行われます。
再選を目指す民主党のバイデン大統領と、
共和党のトランプ前大統領。
アメリカの政治情報サイトによると、2人の支持率は拮抗…。
4年前と同様に、激しい選挙戦を繰り広げることになりそうです。

【スタジオ解説】
(池上さん)
アメリカ大統領選は世論調査でも、トランプ、バイデン氏が拮抗しています。
全米を対象にした調査では支持率が拮抗しているんですけど、アメリカ大統領選挙では州ごとの選挙人の数で決まりますから、非常に難しいです。
日本政府もどうなるのかわからないということで、岸田首相がバイデン大統領と会いましたが、あの直後に自民党の麻生副総裁がトランプさんに会っている。
つまり、政府の代表ではなくてあくまで自民党の代表ですよという形で会っている。これはもしもの時に備えて両にらみで会っているということですね。

(森アナウンサー)
もし、トランプ大統領となったらどうなるんでしょう。

(池上さん)
とにかくアメリカファーストですから、例えば世界中にアメリカ軍をアメリカ軍を引き揚げさせて、メキシコとの国境に配置して移民が入ってこないようにする、という言い方をしているんですね。そうすると、日本に駐留しているアメリカ軍はどうなるのかということになるのですが、1期目の時にトランプ大統領は、「アメリカ軍がいなくなって不安だったら日本も韓国も核兵器を持てばいいじゃないか」と、こういう言い方をしたんですね。本当に核の実相、これまでどんな取り組みがあったのかをご存じないまま、一方的な思い込みで発言するのが危惧されるところですね。
(2024年5月19日放送)