×

若者たちの薬物乱用が増加中… 「大人」ができる取り組みとは…?【アナたにプレゼン・テレビ派】 

2024年1月26日 22:00
若者たちの薬物乱用が増加中… 「大人」ができる取り組みとは…?【アナたにプレゼン・テレビ派】 

広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。馬場のぶえアナウンサーのテーマは「子育て」や「福祉」。今回は「若者を薬物乱用から守るには?」です。

今、大学生が大麻を所持し逮捕されるなど、若い年代への大麻の広がりが問題になっています。大麻取締法違反の疑いで検挙された、広島県内の10代、20代の人数です。2023年は63人で、2022年のおよそ1.6倍と、近年、増加傾向にあります。

全国の精神科を受診した患者が、どの薬物を使用したかというデータによると、20歳代は大麻が圧倒的に多いです。そして、次に市販薬と続きます。市販薬というのは、風邪薬や咳止めなどを大量に服用する、いわゆるオーバードーズで、こちらも問題になっています。

若者の大麻の使用が増えている理由について、薬物やアルコールなどの依存の啓発や予防に努めている、瀬野川病院の加賀谷先生に話を聞きました。まず、海外での大麻の合法化です。海外では、大麻を合法としている国があり、使っても大したことないんじゃないかと考えてしまう人がいます。加賀谷先生は、「覚醒剤に比べると依存性は少ないかもしれないが、大麻の長期的な影響などはまだわからない部分も多い」と警鐘を鳴らします。そして大事なことは、日本では、大麻は持っているだけでも、譲り渡しに譲り受け、栽培なども犯罪です。また、ネットで違法に入手できてしまう環境があることや、SNSの偏った情報、例えば「大麻は悪いものではない」という一方的な意見など、全部が正しいものではなく、ネット情報を鵜呑みにすることがないように、先に正しい情報を子供たちに入れておいた方がいいのことです。

さらに、薬物を人が使用してしまう根底には「つらさから逃げたい気持ち」があると言います。最初は興味本位で、つらさを解消するために使うようになり、そうすると、今度は使ったことを後悔してさらにつらくなり、また薬物を使ってしまうという悪循環に陥ってしまうということです。加賀谷先生は、大麻に手を出す若者にも、悩みを相談できる相手がいないこと、孤独感から居場所を失うのが怖く、仲間に誘われると断れないといった背景もあるのではないかと話します。

    おすすめ