出産・育児後の再就職 働きたい女性を支援する広島県の取り組みとは…?【わたしらしく生きるプロジェクト】
広島県は2024年12月から、出産を終えた女性やキャリアチェンジを目指す女性の「再就職支援」を強化しています。働く女性の支援について、広島県の取り組みを紹介します。
広島県の女性の労働力率は、これまで出産や育児で職を離れることで、20代後半から30代前半に落ち込む、いわゆる「M字カーブ」が問題になってきました。しかし近年は、30年前に比べて30ポイント近く上昇し、M字カーブは改善され「働く女性」が増えてきています。
一方で、広島県内の男女別の正規雇用の比率をみると、男性はおよそ8割が正規雇用であるのに対し、女性はおよそ半数がパートやアルバイトなど非正規雇用です。さらに、2022年の調査で、広島県の子育てをしている女性の有業率は全国35位で、育児をしながら働ける社会とは、言い難い現状があります。
広島市中区にある「しごとプラザマザーズひろしま」は、2024年12月にリニューアルオープンし、広島県の「女性のキャリア応援コーナー」と、厚労省の「マザーズハローワーク広島」が一体となって、女性の就職を支援しています。
■シンクロニシティ キャリアコンサルタント 岡本奈美さん
「何から始めたらいいんだろう、自分はどこから考えていけばいいんだろうっていったような、漠然としたところからまず来ていただきたいなというところはあります。」
「女性のキャリア応援コーナー」では、就職活動の悩みを対面とオンラインで相談できます。
リニューアルにあわせて導入された「スキル診断」のサービスでは、エクセルやワードといったソフトの使い方や、タイピング、ビジネスマナーなどのレベルを確認することができます。
■シンクロニシティ キャリアコンサルタント 岡本奈美さん
「お話してみると、企業さんの方で活躍できるようなスキルをたくさん持たれてる方とかもいらっしゃるので、ぜひ今までの経験をお話しいただいて、就職につなげていけるような支援ができたらと思っております。」
また、子ども連れの場合は、施設に駐在する保育士に無料で子どもを預けることができます。就活時も、保育所などに預ける費用を支援し、子育てしながらの職探しに寄り添っています。
一方、具体的な就職先は、隣接する「マザーズハローワーク広島」が紹介します。応募書類の添削や模擬面接など、一人ではできない就活対策にも対応します。
■ハローワーク広島部長 寺本千景さん
「最近では、スマホで簡単に求人情報も取れるようになってきておりますけれども、どんな小さな悩みでも疑問でも構わないので、ぜひこちらにお越しいただいて、一緒に考えさせていただきたい。」
広島県のコーナーを利用した人は「正社員で働きたいけれど資格ゼロで不安だった。でも希望をしっかり聞いてもらえた」「保育士がいて安心できた」といった声が聞かれました。
合同企業説明会などのイベントも充実していて、コーナーには2023年までにおよそ7000人が登録し、3000人以上の就職につながったといいます。女性の働き方の変化に合わせた支援の拡充が、進められています。
「美と健康と食」のイベント「フェムミナーレ」が開催
広島テレビでは、3月29日と30日に「美と健康と食」のイベント「フェムミナーレ」を開催します。藤本美貴さんや柳原可奈子さんのトークショーも予定しています。詳しくは、広島テレビのホームページをご覧ください。
【テレビ派 2025年3月27日放送】