【特集】カフェ運営や伝統工芸の活用で地域活性化へ 女子大生たちの取り組み
カフェの運営や伝統工芸の活用など、地域の活性化に向けて広島を盛り上げるために奮闘する、女子大生の活動を追いました。
師走を迎えた12月1日。広島市中区にあるオリエンタルホテル広島で、念入りに飾り付けを進める若者がいました。安田女子大学の学生です。
■安田女子大学3年生 末田寧々さん
「ハワイが今回テーマになっているので、ハワイ感を出すために私たちゼミ生から絵本だったり、ハワイ留学の報告書とかを置いています。」
国際観光ビジネスを学ぶ9人は、5か月間ハワイへ留学。現地の魅力を広島で伝えようと考えました。
ホテルとタッグを組み、ハワイをテーマにしたランチビュッフェを企画。メニューの考案や収支の計算などを担います。
スタートの1週間前。大学生たちは、広島市内の農園を訪れました。料理に使うトマトが、どのように生産されているのかを学ぶためです。
■安田女子大学3年 半田葵さん
「こってりした料理に添えるだけで、料理の全体の質が変わると思いますし。」
そして、オープンの日を迎えました。大学生も接客を担当します。
■安田女子大学3年生 末田寧々さん
「こちらが鰤のロミロミとなっています。ロミロミがハワイのローカルフードになっていまして、ぜひお楽しみください。」
農家で味わったトマトを使用した料理も、提供しました。
■訪れた客は…
「おいしかったです。料理の見た目が華やかで、いいなと思いました。」
「留学したことが、今こうやって現実に、自分たちの考えが現実にできるのは、すごいなと思う。」
■安田女子大学3年生 末田寧々さん
「私たちのテーマにある「レアレア」が「幸せ」を意味するので、笑顔で過ごしてもらえるのは私たちの本望になっています。」
女子大生たちのランチビュッフェは、12月25日(水)までです。奮闘が続きます。
急速に進む少子高齢化により、広島でも大学に進学する18歳の人口は、減り続けています。2035年には、今より1割以上減る見込みで、大学は危機感を募らせています。
いかに魅力づくりを進めるか。安田女子大学では「地域活性化」にも取り組みます。11月に広島市内で開かれたイベントで学生が販売したのは、カップ用のスリーブです。
「紙布(しふ)」という紙で織られた布を使っています。江田島市の伝統工芸で、学生たちは、これを活用しようと考えました。
■安田女子大学3年生 西川百合香さん
「紙布(しふ)というものは、広島県内でもあまり知られていない伝統工芸品ですので、より多くの人に紙布を知って頂けたらなという思いで。」
12月7日、県内の19の大学などが取り組む地域貢献の活動の発表会が行われ、安田女子大学も参加し、「紙布」の活用を報告しました。
■安田女子大学 中村美咲さん
「若者は、流行や流行っている物を重視していると思うので、伝統産業の紙布を、日常に少しでも取り入れてもらえるような社会になればなと思っています。」
学生と地域が連携し、どのように活性化するのか。その取り組みは、広島の魅力を見直すヒントにもなりそうです。